日本では、母子の健康問題は終戦後から死亡率を下げることが当面の課題でしたが、今ではその割合は国際基準より高く、育児不安や心の問題、児童虐待といった内面における問題がクローズアップされています。
平成12年、21世紀の母子保健のビジョンとして、関係機関、団体などが一体となって推進する国民運動計画である「健やか親子21検討会報告書」が発表されたのを受け、埼玉県では、21世紀初頭における埼玉県の親と子の心の健康支援を推進するための基本計画として、「彩の国健やか親子21」を発表しました。この計画は10年間を見越して作られていたので、現在この計画の内容は、埼玉県子育て応援行動計画に引き継がれています。
「彩の国健やか親子21」では、出生数や新生児・乳児・妊産婦の死亡率、子どもの心の健康問題、児童虐待相談件数の推移から、計画の基本方針を以下の3つとしました。
1)安心かつ安全に子どもを産み育てることのできる環境作り
2)子どもの心と体を健康にする社会づくり
3)児童虐待から子どもを守る社会づくり
埼玉県では、特に重要な具体的課題として、子ども達の心の問題を予防し、すぐに支援してあげられるような仕組みを作るべく、相談体制の充実、入院施設等の整備、関係機関のネットワーク強化、予防対策の推進などを施策として執り行ってきました。また、同じく重要課題として、虐待を予防・防止するために、親へのサポートを充実させたり、虐待に対応できる人材の育成を行ってきました。
その結果、関連した相談窓口を各地域に増やしたり、10代の人工妊娠中絶率が半減したりといった成果があがっています。今後も子育て支援の様々な効果が期待されます。
詳しくはこちらから