近頃よく聞く「ワークライフバランス」。なぜ、今注目されているのでしょうか?
どんなに努力して手に入れた仕事であっても、子育てや介護との両立に悩んだり、仕事に追われ心身共に病んでしまったり…と、仕事に生活を合わせられなくなる時があります。
かつては、夫が働き、妻が専業主婦として家庭を支えるのが一般的でした。しかし女性の社会参加が進み、生き方が多様化しているにもかかわらずとりわけ長時間労働の実態は深刻です。働き方や子育て支援などの社会基盤は、まだ変化に対応しきれていません。
労働法制の規制緩和により、非正規社員が大幅に増加する一方で、それをフォローする正社員の労働時間が高止まりしています。
2016年12月には、1か月に105時間もの残業をした元電通社員高橋まつりさんが、過労のため自殺しました。これまでも異常な長時間労働のよる過労死、過労自殺が繰り返されていました。
長時間労働は一企業だけでなく、社会全体の問題です。自分の会社の働き方に疑問を感じたり、仕事で過剰なストレスを感じたら、然るべき機関に早めに相談することが肝心です。
では、埼玉県にはどのような相談窓口があるのでしょうか。
・埼玉県労働センター
県労働センターでは、賃金退職金や労働時間などの労働条件、労働管理などの労働問題を無料で相談することができます。祝日及び年末年始を除き、平日9時から5時まで電話相談を受け付けています。(電話受付は~4時30分・面談受付は~4時)また、必要に応じて弁護士と面接することもできます。そのほかインターネット相談や、twitter・Facebookによる情報も発信中です。
・若者労働ほっとライン
長時間労働や残業代の未払い等、若者の使い捨てが疑われる企業についての相談には、社会保険労務士が電話で対応します。
受付時間は、第2・第4土曜日(祝日及び年末年始を除く)の午前10時から午後4時です。
・働く人のメンタルヘルス相談
職場の人間関係や仕事上の悩みから生じるストレスの解消に向けて、産業カウンセラーのカウンセリングを受けられます。 面接は毎週水曜日(祝日及び年末年始を除く)、午後1時30分からと、午後3時からの2回が設定されています。(前日の火曜日の午前中までに要予約)。
苦しくなる前にちょっと目線を変えて
長時間労働を是とする風潮がありますが、苦しくなる前にちょっと目線を変えて、窓口に連絡してみてはいかがでしょうか?