11月24日伊奈町で「県立小児医療センターの現在地存続を考えるシンポジウム」が行なわれ115名が参加し考え合いました。
村岡県議が参加しました。
埼玉県は2016年中に、さいたま新都心に移転するとしている県立小児医療センター(さいたま市岩槻区)の跡地に、民間の医療型障害児入所施設を建設するとしています。施設オープンまでの間はセンターの無床診療所で重症者の対応を行なうとしています。
コーディネーターの渡辺繁博(埼玉自治体問題研究所)さんは
医療過疎の埼玉県は、病院移転ではなく機能拡充、病院増設があるべき姿だと語りました。
患者家族の日常の困難を知ってほしい。
患者家族の一人である鳥島美家さんは
患者の家族の日常を知ってほしいとして、現在5才になる娘さんの看護の日常をかたりました。4カ月で気管切開、その後低酸素症、胃ろうなどで重度障害児となりました。
センターの13科に通い、月に8〜10回定期診療を受けています。24時間目を離すことができず、ゴミ捨て一つ気軽にでかけることができません。
コンビニも銀行も子どもを車に置いて立ち寄ることはできません。
病気が悪化しやすく、体調や天気を気遣って全日から準備を重ねて外出します。
車で出かけるのも、10分に1回痰の吸引が必要で、、駐車スペースがあるか、駐車場もバギーが下ろせる広さか、横にして栄養が入れられる場所はあるか、大変な制約をうけます。
医療を受けながら生活する。医療しながら生きている、として
「この子たちはただの障害者ではなく、患者です。このセンターは命に関わる病院です。人目につきたくない時もある。待合室で泣き出してしまう人もいます。
そういう人が集まる場所がなぜ新都心なのか理解できません」
と訴えました。
蓮田市内全ての自治会に署名訴え
蓮田市の島村さんは
蓮田市内の98自治会に存続を求める署名を訴え、88自治会から強力をもらった経験を語り、「地元にとってこのセンターはなくてはならない施設」と語りました。
元都立八王子小児病院を守る会の安藤美知子さんは、都立小児病院の府中への統廃合について、青島都知事時代に、サテライト病院を残すと約束されていたのに、石原都知事になって突如サテライトの話がなくなってしまったこと。総数45万筆もの署名を集め八王子小児障害メディカルセンターに診療科を残すことができたと語りました。
医療重視の社会をつくるには政治を変えなければ
済生会栗橋病院の院長補佐の本田宏医師は、OECDの平均より遙かに遅れた日本の医師数とその日本の中でも遅れた埼玉県の医師数を示して、「医師が偏在しているのではなく、医師の絶対数が足りないのです」と力説。診療報酬の日本の少なさも示し、国民を大切にし、医療を重視する社会をつくるためには、政治を変えなければならないと結論しました。
元患者の女子高校生も訴えを
それぞれのコメントを受けて、患者関係者が次々とフロア発言をしました。
「私に何かできることはないかと思い参加しました。という女子高校生は
「小学校2年生のセンターに入院しました。重い患者さんがたくさんいて、今のセンターは広くて落ち着いていて、外でリハビリもできます。敷地内の中庭もあります。新都心は患者に過酷です」として、病院を守るために力を貸してほしいと訴えました。
コンビニについての県の対応に絶望
蓮田市の長男が10科に係っているという女性は
「新病院の1階に、通行人も入れるコンビニがつくられる。感染症が心配だとして3回の説明会でコンビニは一般の人の利用ができないようにしてほしいと言い続けたのに、全く聞き入れてもらえません。本当は病院がなくなることそのものが困る。
コンビニ一つの問題でも、県の対応に絶望しています。」と語りました。
コーディネーターの渡辺さんは、「福祉の増進が、自治体の基本的役割」と指摘しまとめました、。
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