障害者入所施設の計画的増設をー障害者団体が県と懇談
10月21日障害者の暮らしの場を考える会(代表足立早苗さん)は、入所施設の整備拡充を大胆にすすめるよう求め、県と懇談しました。埼玉県からは岩田障害者支援課長、金子副課長らが応対しました。柳下礼子県議と奥田智子県議が同席しました。
障害者計画に、入所施設増設を書き込んで!
同会が提出した懇談の申し入れによると
埼玉県の障害者入所施設利用者は全国平均を大きく下まわっており、待機者は1300人に上っています。県は第4期障害者支援計画に入所施設整備目標を書いておらず、この整備を課題として取り上げてほしいというのが、要望です。
重度障害者の保護者の訴えが胸をうつ
懇談の中では
「髪をひっぱる、車のサイドブレーキを引くなどから、車の運転席と後部の間に網を張っている。通所施設で他の障害者に乱暴する。母が緊急入院したとき、ショートステイした施設からは『入所は100年間待機しないとできない』と言われた。」(保護者)
「娘は危険に対する認識が弱く、一人で国道の車道を歩いていて保護されたこともある。24時間の見守りが欠かせない。グループホームでは夜間の職員態勢が薄く、安全は確保できない」(保護者)
「入所施設にショートステイでタクシーでやってきた親子。親が高齢で車から降りられず、重度障害の子どもが介助して下ろしていた」(相談員)
「入所施設探しに、関東近県を走りまわっている。今度は長野県まで施設に相談に行く」(相談員)
余りの深刻な状況報告に、懇談会場は静まりかえる場面も・・・
報告者は次々と入所施設建設を要望しました。
県として、重度者の施設建設を応援したい
これらに対して
県障害者支援課長は
「国は、地域への移行を主張して、施設入所者数を減らせと指導している。
第3期で減らさないのなら、その分を第4期で減らせという」
「今年度、埼玉県は、人口もまだ増加し、障害者数も増えているとして、入所施設への国の補助を1カ所認めてもらえた。」
「強度行動障害や医療ケアが必要な重症者を受け入れる施設を、県としても積極的に応援していきたい」と答えました。
▲ページトップへ戻る