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県政トピックス

ヒ素汚染、建設費高騰、県立小児で福祉保健医療委員会
5月30日福祉保健医療常任委員会が開かれ、県立小児医療センターの設計見直しとヒ素による土壌汚染等について報告と質疑が行われました。

今回の設計見直しは、地上13階地下3階の地下部分を設計変更して、約12億円コスト削減するものです。   

吹き抜けの意味がなくなる

地下構造を見直し、地下3階を地下1階としたために、地下にあった機械室が屋上や5,6階に移されます。そのため、6階分あった吹き抜けが4階分に減らされます。

「解放感がなくなるのでは」という柳下県議の指摘にセンター建設課長は「4階分でも十分吹き抜けの効果はある」と答えました。
また「機械室が病棟のそばにあると、機械音や振動でうるさいのでは」という質問には「最小限に留める」との答弁でした。

「防災上、屋上に機械室があると問題ではないか?」「災害時のシミュレーションはしているのか?」
など、他の委員からも疑問の声がでました。

柳下県議は、4月16日に約55億円もの建設費増額が行われたばかりだというのに、また12億円の減額というのは場当たり的で、納得ができないと批判しました。

ヒ素汚染が広範囲に 基準値の19倍の地点も
県立小児の土地から検出されたヒ素について詳細報告が行われました。39地点の228検体のうち基準値超過は98検体でした。汚染土壌量は1万1千リューベです。

柳下県議は「土壌処理はどうするのか?いくらかかるのか?」と質問し、建設課長は「セメント工場で熱処理し再利用してもらうが、1㎥あたり3万円の目安で、約3億円。しかし量が多く県内ではすまないと思われる」として、「また費用負担をお願いするかもしれない」と、再補正の可能性を示唆しました。

一方、さいたま赤十字病院の土地ですが、ヒ素汚染について口頭で報告が行われました。20地点100検体ついて、25検体が基準値超過をしました。特に最大値は基準の19倍という高濃度です。

センターは現在地に建て替えを
柳下県議の「医師や看護師の寮はいつ建設するのか?」という質問に建設課長は「借り上げ住宅の方向で整備したい。」と答弁しました。

柳下県議は、「労務費や建設費の高騰や、ヒ素汚染、寮の確保など、予算はこれからどこまで増えるか分からない。現在地に建て替えれば、患者家族も喜び、寮もある。駐車場も平おきで確保できる。現在地で建て直すべきだ。」
と、指摘しました。

周産期医療機関は医師・看護師の確保がカギ
柳下県議は埼玉医大総合周産期母子医療センターを視察した経験から、NICU(新生児集中治療床)の稼働のためには、医師と看護師の確保が不可欠だと指摘し、特に赤十字病院側の体制について質疑しました。

それに対して赤十字病院のハイリスク出産の実績が平成23年85件から25年47件に減っていること、その原因は小児科医の退職のためだと県は明らかにしました。



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