「利用者は仲間」 障害者の入所施設「太陽の里」を訪問
5月27日村岡県議は、白岡市にある社会福祉法人みぬま福祉会の「太陽の里」を訪ねました。
高橋孝雄理事長、澤田透白岡太陽の家施設長、新井たかね理事、そして園部泰由太陽の里施設長に応対していただきました。
障害者支援施設「太陽の里」とは。1992年から始まった同施設は施設入所定員60人ショートステイ定員11名の施設です。蓮田SAのすぐそばの田んぼの中にある施設です。
2011年には施設の大改修を行い、家庭的な施設へと改革しました。
利用者と支援が対等
園部施設長に施設内部を御案内いただきました。
2011年に施設は大改修を行いました。
それまで2人部屋を全室個室にして、10人単位のグループで暮らす形にかえました。
一つ一つのグループに、専用の玄関があります。
台所もリビングもあって、食事の配膳も自分たちで行います。
利用者は「仲間」
こうした施設改善は、職員と利用者、家族が話し合って決めました。女性専用のピンクの浴槽は女性たちの希望で取り入れられたそう。
ここでは利用者は「仲間」です。よびすてやニックネームはありません。すべて「さん」付けされます。
同じ年度に入所した場合、利用者も支援者も「同期」です。
暴れるのには理由がある。
利用者がドアを壊したり、ガラスを壊したりする行為にも必ず理由があります。例えば水道の水を全て出してしまうような行為があった場合、蛇口を取り除くという当面の対策と同時に「お茶の時間」を設けて、みんなで楽しく飲み物を飲める時間を保障します。同時に不安の要因を取り除く努力をします。
食事と、仕事など、作業の間にできるだけ空白を生まないなどの努力もあります。目的が見えなくなる時間をなるべくなくそうとしています。
支援者は、交代制で変わりますが、何曜日は誰、来週は誰とホワイトボードに写真を貼るなど常に利用者が不安を覚えないように工夫されています。
お金は「必要ならつくる!」
このような施設改善のための費用は、補助金や施設の積立と同時に、保護者・施設職員たちが寄付やバザーなど事業活動でつくってきました。「必要ならつくる」と、億単位のお金をつくり出す保護者の力に圧倒されました。
「3カ所施設を転々としたが・・・」
見学終了後、職員のみなさんが集まってくれ懇談しました。
「職員がもう少しいてくれたらな」「若い人は福祉の仕事になかなか興味を持ってくれない」保育と同じぐらいPRをしてほしい」など要望や意見が出て、「3カ所施設を転々としたけど、今はこの施設に骨を埋めたいと思っている」など和やかな懇談となりました。
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こんなすてきな玄関アプローチもあるんです。 |
理事長や施設長との懇談では、障害者施設についての課題・要望をいただきました。
待機者1300人―施設の側が利用者を選ぶ???
入所施設の待機者が埼玉県全体で1300人もいるため、日中一時支援も短期入所も希望者が多いこと。現在は「施設が入所者を選ぶ」状態だとのこと。本当は緊急性で判断すべきこと。
ある高度機能障害の人が、80日間17カ所の施設を転々としたという例もある。
など、驚きの事実が語られました。
埼玉県の施設入所者の人口割合は全国46位
最下位は愛知県だが、愛知県は遅れを認めて、入所施設を2倍にするとしているとのこと。愛知の場合は、調整区域等土地規制の緩和も行って進めているそうです。
埼玉県の施設建設も急がれています。
川口市に新しい入所施設がやっとできることになりました。すると、川口の待機者が50人から100人に増えたとのこと。潜在的待機者がたくさんいます。
その他高齢化問題や日割り計算の報酬の問題で様々な要望をいただきました。
有意義な1日でした。ありがとうございます。
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