あなたの願いを県政にとどけます 日本共産党埼玉県議会議員団

県政トピックス

埼玉県が県立小児医療センター建設促進要望の提出、団体に促す
建設促進の案文までしめして
 埼玉県立小児医療センター移転建設工事費を55億円増額する補正予算案をめぐり、県が障害者団体など各種団体に建設促進の要望書の案文まで示して働きかけ、県議会に要望書を提出させていたことが、25日、分かりました。日本共産党県議団は同日、「団体の自主性を脅かす」として、働きかけをやめるよう上田清司知事に申し入れました。

議会の修正案で、センター建設ストップの可能性 
県は今議会に、55億円の増額補正予算案を提出しました。しかし、自民党が事業の契約方法などに反発して、増額分を差し引いた修正案を提出し、委員会で可決されました。26日の本会議でも修正案が可決されると、事業がストップする可能性があります。
 この動きに対して、県内障害者団体や県医師会や県JA中央会、連合埼玉など県内団体が25日、建設推進を求める要望書を県議会議長にあてて相次いで提出しました。

支援制度や助成金 県の要請には圧力が伴う
 ところが、これらの要望書は、県が案文まで示して各団体に提出を求めたものであったことが、共産党県議団に寄せられた情報で発覚しました。
 党県議団は申し入れで「県はこれらの団体に支援や助成を行う立場であり、県の要請は一定の圧力を伴う」と指摘。「建設促進の世論を無理矢理作り出すことは言語道断」だと批判しました。
応対した塩川修副知事は、示された県の案文に「こういうものがあるのは知らなかった」「団体からのご心配など相談には丁寧に応じるように」と指示していた。として謝罪しました。




申し入れ文書は以下の通り

埼玉県知事 上田清司 様

2014年3月25日
日本共産党埼玉県議会議員団
団長 柳下礼子


障害者団体等への「県立小児医療センター新病院建設予算早期成立をもとめる要望書」提出をもとめる要請をただちに中止するよう求める要請書

今定例会での福祉保健医療委員会と予算特別委員会における、県立小児医療センター建設費の55億円増額分を除く修正案の可決を受けて、埼玉県は県内の広範な障害者団体や消費者団体などに対して、県立小児医療センター新病院建設予算の早期成立を求める要望書提出を県議会に行う旨の要請を、案文まで示して行っています。埼玉県はこれらの団体や個人への支援や助成を行う立場にあり、県の要請は一定の圧力を伴うことは明白です。今回の要請は団体の自主性を脅かす圧力であり、県は直ちに中止すべきです。
埼玉県立小児医療センターについて、2011年に上田知事がさいたま新都心に移転を決定して以来、患者家族からも周辺住民からも3種類20万筆を超える反対署名が提出され、周辺市町議会からも意見書があいつぎ、さいたま新都心の住民からも説明会で異論が相次いできました。県は、「新病院の建設は県内小児医療、周産期医療関係者の悲願である」といいますが、県民の猛反対を押し切って、むりやり移転計画を進めてきたというのが事実です。
今定例会で、55億円の増額を除く修正案が提出されたのも、建設を急ぐあまり、県が55億円もの補正予算の提出の必要性を把握していながら、県議会にひた隠しにして建設事業者の随意契約を成立させたからです。
反対の声に押されて知事はセンターの「現在地に残す機能の検討」を約束せざるをえませんでしたが、2年が経過しても、その機能の提案は行われず、来年度当初予算にもなんらの措置も行われません。このような重症心身障害児や難病患者や周辺自治体の子どもたちの命をないがしろにする移転計画については、障害者団体にも批判的な団体が多数あります。
埼玉県は、患者家族、周辺住民をないがしろにしてきたこれまでの計画の拙速さを反省するべきであり、建設促進の世論を無理矢理作り出すなどということは言語道断です。
よって県は、直ちに県内団体への要請を中止するようかさねて強く求めます。


以上



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