県営公園施設を魅力あるものに、県営住宅戸数の抜本増を、通学路の歩道整備推進を
県議会決算特別委員会
埼玉県議会決算特別委員会は10月30日、2012年度県決算のうち都市整備部と県土整備部に関する事項について審査しました。日本共産党の柳下礼子県議は県営公園や県営住宅、歩道整備の問題などを取り上げました。
所沢航空記念公園野外ステージの施設改善、駐車場拡張求める
県「対応しなければならないと考えている」
県営公園について柳下県議は、所沢航空記念公園と秩父公園の野外ステージの稼働率がいずれも11%程度にとどまっていることを指摘。航空記念公園については利用者から雨水対策やトイレの増設などを求める声があがっていることを紹介し、「ぜひ魅力ある野外ステージにするために、県として力を尽くしてほしい」と求めました。
また、航空記念公園の駐車場、特に子ども広場に近い駐車場は週末には満杯になり、それが原因で国道463号が渋滞してしまうことが地元で問題になっていることをあげ、駐車場の拡張が必要だと主張。また、短時間(2時間以内)の利用であれば駐車料金がかからないことを、大きな看板を設置するなどして利用者に知らせるべきだと提案しました。
県側は、野外ステージの利用率の低さは立地条件や他の施設との兼ね合いによるものだと弁明。航空記念公園野外ステージの施設改善について県側は「対応しなければならないと考えている」と答弁しました。また、駐車場の看板についても検討する考えを示しました。
公営住宅(県営・市町村営)の戸数増を
全住宅総数に占める公営住宅(都道府県営住宅と市長村営住宅)の比率は、埼玉県は全国最低の1.46%です。人口規模がほぼ同じ愛知県は4.73%であり、公営住宅の少なさが際立っています。
県営住宅について柳下県議は、募集倍率が100倍を超えたのが5件、最高は253倍だったことに触れ、「公営住宅が足りないことは明らか。良質で安価な住まいの確保は、『住まいは人権』の観点からもきわめて重要だ」と強調しました。
県側は、老朽化した住宅の建て替えを優先させるとし、特に需要の高い県南部などでは民間住宅を借り上げて県営住宅として活用する取り組みもしていると答えました。
柳下県議は「改善・検討を要する事項」として、市町村に対して公営住宅の建設を強く促すこと、県営住宅の戸数を抜本的に増やすことをあげました。
通学路の歩道整備を最優先に
歩道や自転車道の整備について柳下県議は、通学途中の児童が交通事故でなくなり、その場所では直後に拡幅と歩道整備が行われた事例を紹介。「子どもの通学の安全確保のためにも、通学路は優先的に整備すべきだ」と強く求めました。
県当局は、通学路への歩道整備を優先させる考えを示し、2012年度の取り組みを報告しました。
決算特別委員会で取り上げた事項(10月30日)
【都市整備部関係】
・県営住宅のバリアフリー化(エレベーター設置)、ケア付県営住宅
・東日本大震災被災者に対する民間賃貸住宅借り上げ制度
・さいたま新都心・県立小児医療センター移転予定地のアスベスト含有砕石問題
【県土整備部関係】
・所沢市内の国道463号(都市計画道路飯能所沢線)
・踏切内の歩道整備
・自動車道・自動車レーンの整備
・急傾斜地崩壊対策、土砂災害ハザードマップ
・県発注工事における建設業退職金共済(建退共)制度の普及
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