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県政トピックス

高校日本史教科書採択の「再考」を求める異常な政治的圧力―県議会文教委員会

埼玉県議会文教委員会は2日、県立高校で来年度に使用される日本史教科書の採択について閉会中審査をおこないました。

日の丸・君が代問題で「一部の自治体で強制の動きがある」と記述した実教出版の日本史教科書を、県教委が学校選定通り採択したことをめぐり、2時間を超える長時間の審議となりましたが、13日15時から文教委員会をあらためて開催し、引き続き審議することを決めました。

当日は、傍聴希望者が40人以上集まり、柳下県議が各会派に希望者全員の傍聴を認めるよう働きかけましたが、傍聴規則により抽選で20人しか傍聴することができませんでした。

開催の目的は教科書採択の「再考」

委員会終了後、日本共産党県議団は傍聴者らと報告集会を開きました。

審議を傍聴した柳下礼子県議団長が報告。「今回の委員会の趣旨は、教育委員会に教科書採択を再考すると言わせることを目的としたまさに政治的圧力だった」と指摘しました。

柳下県議は、たくさんの傍聴者の後押しもあり、教育委員長も教育長も最後まで採択を再考する考えは表明しなかったと話しました

さらに、自民党の白土委員や刷新の会の鈴木委員などが、執筆者の経歴などをあげて、実教出版の教科書を「自虐史観では誇りをもてない」「左翼系、共産党系だ」などと激しく攻撃し、繰り返し採択の再考を求める異様な審議内容を紹介しました。

最後に、柳下県議は「歴史の事実をどう受け止め、生きていくのか、それは一人ひとりの子どもたちが考えること。何よりも事実をありのままに伝えることが一番大事だ」と訴えました。

「二重検定を行うもの」傍聴者の批判の声

傍聴参加者からは、あまりにもひどい議論に批判の声が相次ぎました。

元大学教授の藤田さんは「県議会があたかも二重の検定を行おうとするものだ」と厳しく批判し、一日も早い議事録の開示を求めました。

そのうえで、教師の教科書選択の自由を守るために、多くの国民、県民に県議会の異常な実態を伝えていこうとよびかけました。

埼玉県高等学校教職員組合(埼高教)の関原委員長は「実教出版だけが突出して自虐的な内容でなく、おかしい教科書ではない。とくに執筆者から教科書の内容を判断することはあってはならないことだ」と強調しました。

埼高教の小野書記長も「教育内容への政治的介入そのもの。安倍政権の教育改革が、このような流れの中ですすむのではないか」と述べ、政治的介入を許さない県民の運動をひろげていく決意を表明しました。

13日、午後3時から文教委員会が開催されます。ぜひ傍聴をお願いします!!

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