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原水爆禁止2013年世界大会・長崎に村岡県議が参加
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 原水爆禁止2013年世界大会・長崎が8月7日から9日まで、長崎で開かれました。日本共産党埼玉県議団を代表して参加した村岡正嗣県議から、大会のようすなどをまとめたレポートが寄せられましたので、紹介します。





「原水爆禁止2013年世界大会・長崎」レポート

日本共産党埼玉県議会議員 村岡正嗣

 私は「原水爆禁止2013年世界大会・長崎」(8月7日〜9日)に党県議団を代表し、県内の市議さんらとともに参加して参りました。
 埼玉県からは埼玉原水協として160名を超える参加で、特に初参加の若い人の多かったのが特長でした。

 3日間のプログムは、1日目・開会総会、2日目・各分科会、3日目・閉会総会です。会場は長崎市民会館体育館と文化ホールです。以下、レポートです。

核兵器全面禁止の世論のうねりを 開会総会
 第1日目、7日の開会総会では会場の体育館に全国から6500人が参加、核保有国をはじめ5大陸から平和運動のリーダーも参加しました。今大会の焦点は、2015年NPT再検討会議に向けて核兵器全面禁止の世論のうねりをつくることにありました。
大会会場の前で
大会会場の前で


 開会冒頭、日本被団協の代表委員を務め運動をリードしてきた山口仙二さんの死去を悼み、参加者全員で黙祷を行いました。

 主催者報告に立った安斎育郎・立命館大学名誉教授は、「原爆犠牲者や被爆者と力を合わせて、非人道の極致である核兵器を無くそう」「私たちは微力だが無力ではない」と訴えられました。

 田上富久長崎市長は、「核兵器は非人道性という点で世界が共有できる」とあいさつ。長崎の被爆者の谷口さんは、16歳で被爆した体験に触れながら核兵器廃絶を訴え、国連の潘基文事務総長からのメッセージが紹介されました。

 私を含む川口からの参加者は、開会総会に先立って、空き時間を使って長崎原爆資料館を見学してきました。

カモメも飛ばない海 日米共同で戦争できる体制を目の当たりに
米軍佐世保基地の現地調査に参加

 第2日目、8日は会場を分散してのフォーラムや分科会です。フォーラム「核兵器全面禁止のために---政府とNGOの対話」はじめ、分科会「非核平和の自治体づくり」など18のテーマで開催されました。
佐世保基地全景
佐世保基地全景

 私は動く分科会「佐世保基地調査行動」に参加しました。

 長崎駅前に午前8時に集合、驚くほど大勢の参加者で大型バス6台、3コースに分かれての調査行動でした。軍港佐世保の歴史は約100年になります。戦争末期、米軍は日本軍の施設を攻撃せずに残し、戦後はそこに米海軍第7艦隊佐世保基地を創設しました。ベトナム戦争での出撃・補給基地、その後も、アジアでの出撃・補給基地として機能強化されました。

 ガイド役は地元の原水協の方と佐世保市議さんです。今回の最大の目玉は、海上からの調査行動でした。佐世保港は横浜港の3倍以上と広大な水域ながら、湾入り口は約1000mと狭いため穏やかな天然の良港です。しかし、その水域の83.2%は米軍が支配していて市民の利用は厳しく制限されています。

 佐世保港は、生まれながらに軍事の港とされ、漁船もいない、水揚げもない、そのためカモメも飛んでいません。生活の匂いが全くない海でした。見える湾の周辺はすべて米軍の施設ばかり、巨大な燃料貯油所が次々と現れます。ここには、米第7艦隊の艦船約70隻を3ヶ月間行動させることが可能な約85万KLの燃料と、約4万tの弾薬が貯蔵されています。船上から見渡すと、世界への直接出撃基地、巨大な補給基地であることが一望できました。

 驚いたことに岸壁には米艦隊に混ざって日本の自衛艦が数隻停泊、甲板には演習する自衛官の姿も見えます。佐世保基地が日米共同作戦の基地となっていること、日米で戦争できる体制がすでにできている実態を目の当たりにしました。
自衛隊の艦艇
自衛隊の艦艇

 それだけに「集団的自衛権」の行使は絶対に認めてはなりません。「憲法9条の改悪」をさせない運動がいよいよ重要と、文字通り実感させられました。

 佐世保港では200億円以上かけ、原潜の寄港できる岸壁整備が行われました。さらに今後、弾薬庫移転に1000億円以上もかける予定だそうです。そのお金はすべて日本もち、高級マンションかと見える米軍住宅も思いやり予算です。彼らはエアコン付けっ放しで外出しても平気、電気代は日本国民の負担だからです。

 一緒に参加した大学生や若者からは驚きの声とともに、「基地は日本の中の外国だ」「知ったことを伝えていきたい」などの感想が寄せられました。

 途中、浦頭引揚記念平和公園に立ち寄りました。この行動でうれしかったことが一つ、同じバスで日本共産党の元衆議院議員小沢和秋さんと同席となったことです。初対面でしたが80歳を超え元気一杯の大先輩に感激しました。

国内外から次々発言 閉会総会
 第3日目、9日の閉会総会には7000人が参加、会場にあふれました。

 今回参加できなかったアンゲラ・ケイン国連軍縮問題担当上級代表の「皆さんの活動が同じ目標をもつ国々を励ましてきた」などの演説原稿が代読されました。

 次に、2015年にむけて日本と海外の青年が次々と登壇、オーストラリアの核軍縮を目指す青年ネットワーク、BANgのジェシカ・ヘルツさんは、「いま高まっている機運を生かすチャンスです」と発言。フィリピンのコラソン・ファブロスさん、「米軍基地はいらない。がんばりましょう」と日本語で呼び掛け、ロシアのアンドレイ・タレブリンさんは、「チエリャビンスク州の住民は広島・長崎の市民と心は一つ」と、ドイツのユリア・ピピグさんは、「ドイツで最後の原発が廃炉になるまで運動することを約束します」と決意を述べました。

 秋田県の代表から、秋田県庁では佐竹敬久知事が出迎えてくれ、「核兵器全面禁止のアピール」署名を県庁内で集めると約束、後日、400筆近くの署名が届けられました。との発言に大きな拍手。
オリバー・ストーン監督(左)
オリバー・ストーン監督(左)

 スペシャルゲストとして、ドキュメンタリー映画「もうひとつのアメリカ史」の監督、オリバー・ストーン氏が大きな声援を受けて登壇、監督は「なぜ原爆は投下されたのか」の疑問を持った。戦争終結のために原爆は必要だった、と教えられたが全くのウソだったと分かった。と語りました。

 最後に、原水爆禁止日本協議会の安井正和事務局長が、「核兵器全面禁止のアピール」署名をさらに大きく広げようと呼びかけ、決議を採択して長崎大会は閉会しました。

平和を求める運動は着実に広がっている
 さいごに、広島の大会も長崎の大会も例年、暑い暑い中での開催となりますが、国内外から老若男女が、様々の職場・学園・分野から数千人が参加して「核兵器廃絶」を求め交流する世界原水禁大会は、文字通り熱い大会です。平和を願う世界の良識、正義の運動の中心軸ではないかとさえ私は考えています。

 今も世界のどかで続く紛争、日本では憲法改悪への危険な動き、しかし、世界でも日本でも平和を求める運動は着実に広がっています。しかも、若い世代の参加が広がっています。今回の原水禁大会でも勇気と確信をいただきました。それをどう生かすか、その役割と責任を宿題に埼玉に戻りました。

 送り出していただいた皆さん、受け入れて下さった皆さん、ありがとうございました。

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