上田清司埼玉県知事の「従軍慰安婦はいない」発言について
日本共産党埼玉県議団の柳下礼子団長は、上田清司埼玉県知事の「従軍慰安婦はいない」という発言について、以下の談話を発表しました。
知事の従軍慰安婦問題に関する発言について
本日の定例記者会見の場において上田清司埼玉県知事は、大阪橋下徹市長の旧日本軍の従軍慰安婦制度を「必要」だったとする発言について記者から問われて、「慰安所は必要なかった」と述べましたが、再度「『従軍』慰安婦はいなかった」と発言したことは問題です。
従軍慰安婦について、日本政府は現存する公文書と関係者を長期にわたって調査し、その結果、慰安所は日本軍によって設置され、慰安婦の募集、業者の選定、慰安婦の移送などに軍が直接・間接に関わり便宜を図ってきたことは動かしがたい事実であるということが明らかになりました。よって政府は当時の河野洋平官房長官の名前で旧日本軍の関与を認める談話を発表したのです。知事の発言はこうした日本政府の公式見解をも否定するものであり、700万県民の代表者としての見識を問われるものです。
なお従軍慰安婦の呼称については、国連人権委員会のクマラスワミ報告や被害者から「私たちは自ら軍に従ったのではない」という疑義も呈されており、わが党は「日本軍慰安婦」などの呼称を採用しております。しかし知事の発言はこうした立場からではなく、2006年の6月議会における発言以来一貫した日本軍の関与を否定する立場にたったものであり、わが党は、知事が日本政府の公式見解を尊重し、過去の過ちに正面から向き合い発言を撤回することよう強く求めます。
以上
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