あなたの願いを県政にとどけます 日本共産党埼玉県議会議員団

県政トピックス

利根保健医療圏の救急医療体制の整備のために
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今年1月に久喜市で救急患者が病院に36回搬送を拒否され死亡する事件が起こりました。党県議団は4月15日に早急にこの地域に救命救急センターを確立すること、県立病院の救命救急機能付加などを、県に対して申し入れました。

地元である久喜市議団の木村奉憲、渡辺昌代、石田利春、杉野修市議や、蓮田市からは小山由利江市議が参加しました。


背景に全国最下位の人口あたりの医師数がある

柳下礼子団長は「救急のたらい回しは、死に至らない事例は毎年多数あります。背景に全国最下位の医師数の問題がある」と語りました。
応対した奥沢信一保健医療部副部長は
「利根と東部北の救急医療対策部会を今月末開いて、この事件を検証し対策を立てる。
利根北部には、三次救急(救命救急)がない。済生会栗橋病院には最低医師を3名にしたい。寄附講座など予算は確保しているが、医師がいない。
今年度は済生会の救急のために非常勤医師の人件費補助として520万円予算を確保している」
など語りました。

済生会の救命救急センターはもうスタートしているのだと地元住民は思っていた
地元市議からは
「全国版のニュースになってしまった」「済生会には救命救急センターができあがって、もう機能を発揮しているのだと、地元はみな思っている。そこへこの事故で驚いた」
「久喜市はボートピアから高額のお金を済生会に支援している。早く救命救急の役割をはたしてほしい」
など、済生会の救命救急センター確立を求める強い要望が語られました。


今回の事件の検証をすべきだ
村岡県議は、「医師確保、ネットワークの確立、限られた医療資源をどのように有効に使うのか、この問題は命がかかっているのだから、すべての対策を尽くしてほしい。今回の方の死因はなんだったのか?「処置困難」という拒否理由16件とはどういうことのか?もっと検証が必要だ」

奥沢副部長は「医療情報システムについて、佐賀県や奈良県など先進的な事例を検討していく」
武藤彰病院局経営管理課長は「県立循環器・呼吸器病センターの救急や、周産期医療については、県北の状態も踏まえ、今後検討を進めていく」と答えました。

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申し入れの全文は以下の通りです。


埼玉県知事 上田 清司様

2013年4月15日   
日本共産党埼玉県議会議員団 団長  柳下礼子
日本共産党東部北地区委員会 委員長 赤岸雅治


利根保健医療圏の救急医療体制の整備のために


今年1月に久喜市で救急患者が受け入れ先病院に36回搬送を拒否され死亡する事件が起きました。今回の事件の根本的問題はこの地域の病院不足にあります。久喜市を含む利根保健医療圏は県内でも秩父・北部に次いで、人口あたりの病院勤務医が少なく、救命救急センターはじめ拠点病院のない地域です。
そのため、県も支援して、久喜市の済生会栗橋病院が救命救急センターの設立準備を進めて来ましたが、現在、救命救急専門医は常勤が2名しか確保されずに、設備完成から1年近くを経過しても実現はしていません。今回のような事件を二度と繰り返さないためにも早急にこの地域に救命救急センターを設立するべきです。県は救急や小児について深谷赤十字病院や和光市の埼玉病院に大学医学部の寄附講座を設け、医師の派遣を実現しています。さいたま赤十字病院には県立小児医療センターから新生児科の医師を派遣しております。済生会栗橋病院にも寄附講座の25年度予算措置が行われていますが、医師の確保までの責任を持った県の支援が必要です。
また今2月定例会で、県は県立循環器・呼吸器病センターの救命救急機能を検討課題とするとの報告がありました。同センターの救命救急機能付与は早急に実現すべきです。
つきましては、利根保健医療圏の救急医療体制を整備するために以下の点を強く申し入れます。



一、利根地域に早期に救命救急センターが確立できるよう、済生会栗橋病院などの医師確保について積極的支援を行うこと
一、全県の地域医療情報ネットワークシステムを充実すること。
一、県立病院とりわけ循環器・呼吸器病センターに救命救急機能を付与すること。
以上





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