あなたの願いを県政にとどけます 日本共産党埼玉県議会議員団

県政トピックス

自衛隊海外派兵拡大につながりかねない法整備はすべきでない。意見書案に反対討論
埼玉県議会2月定例会最終日の3月27日、村岡正嗣県議は国への意見書として提案された「在外邦人等の更なる安全確保に向けた危機管理体制の充実・強化を求める意見書」に対する反対討論を行いました。




以下、討論全文です。






 日本共産党の村岡正嗣です。日本共産党県議団を代表して議第6号議案「在外邦人等の更なる安全確保に向けた危機管理体制の充実・強化を求める意見書」に反対の立場から討論いたします。

 我が党は、本年1月にアルジェリアで発生した人質事件について、10名もの犠牲者の死を悼むと同時に、テロ集団の蛮行を厳しく糾弾するものです。このような悲劇を二度と繰り返すことのないよう実効ある措置を速やかに講じる必要性は言うまでもありません。

 ところが、現在政府・与党が邦人の安全確保に関する法整備として検討していることは、自衛隊が邦人を車両で陸上輸送できるようにするなどの自衛隊法の改定です。しかし、紛争地帯において自衛隊車両は攻撃対象になりやすく、邦人をかえって危険にさらすことになります。本意見書は在外邦人等のさらなる安全確保に向けて、必要な法整備を速やかに行うことを求めておりますが、自衛隊法改悪につながりかねない「法整備」には賛成できません。

アルジェリアのテロ勢力を増大させたのは、2011年のNATOのリビアへの軍事介入です。また今回の事件の口実となったのは、フランスによるマリへの軍事介入であることは明らかです。他国の軍事介入によってテロ勢力が拡大している地域に対して、軍隊を派兵しても紛争を激化させるだけであり、邦人の安全を確保できる保障はありません。

今回の事件から導き出される教訓の第1は、在外公館が受け入れ国と連絡を密にし、情報収集できる体制を確立することです。日本の在外公館職員数は、米国の4分の1、中国の3分の1、ドイツ・フランス・イギリス・ロシアと比べても不十分です。
第2は、国際的な警察司法の力によって犯人を確実に捕らえ、司法の裁きで処罰することです。
世界に誇る憲法9条を堅持して、不十分な在外公館体制を整備し平和的外交に徹することが基本であると強く申し上げます。
以上です。

▲ページトップへ戻る