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県政トピックス

高校統廃合、県職員、教職員の管理職・退職手当引き下げ反対ー知事提出議案反対討論
3月27日柳下礼子県議は、埼玉県議会2月定例会の最終日、本会議で、当初予算を除く知事提出議案に対する反対討論を行いました。
玉川工業高校、本庄北高校、入間高校の3校を廃止する議案、奥武蔵あじさい館を民間譲渡する条例、県平和資料館の指定管理者を選定する条例、県職員や教職員の管理職手当の減額延長と拡大、大幅な退職手当を削減する条例に対して反対しました。


以下、討論全文です。



日本共産党の柳下礼子です。
日本共産党埼玉県議団を代表して第20号議案、第21号議案、第23号議案、第25号議案、第26号議案、第34号議案乃至38号議案、第41号議案、第43号議案、第48号議案、第56号議案、第67号議案に対する反対討論を行います。

まず第20号議案「埼玉県立武道館条例の一部を改正する条例」26号議案「埼玉県県民活動総合センター条例の一部を改正する条例」と38号議案「埼玉県立げんきプラザ条例の一部を改正する条例」については県有施設の高齢者減免制度を廃止することから反対です。

つぎに第21号議案「埼玉県職員定数条例の一部を改正する条例」と第34号議案「埼玉県教育委員会事務局職員の定数条例の一部を改正する条例」、第36号議案「埼玉県学校職員定数条例の一部を改正する条例」は、県職員と教育局職員、そして学校職員の定数を削減するものであり反対です。

 第23号議案「職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」第35号議案「学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」については関連しておりますので一括して討論します。これは県職員、学校職員の管理職手当減額の1年延長と、新たに副課長級職員等にも減額を広げるものです。ドクターやナースなど病院局職員、企業局職員、警察官らも含めると減額対象の管理職は2710人、年間の削減額は1億5600万円に上ります。本県では退職手当の大幅減額を強行したばかりですが、管理職の多くは定年を間近に控え、この退職手当の減額の影響を直ちに受けることになります。連続的な処遇の引き下げはあまりに酷と言わざるをえません。なお、第25号議案「知事等の期末手当の特例に関する条例の一部を改正する条例」について、知事の期末手当減額の延長についてはともかく、行政委員会委員の報酬までの減額延長には賛成できません。

次に第37号議案「埼玉県学校設置条例の一部を改正する条例」についてです。これは県立高校の後期再編整備計画の具体化として、県立高校3校を廃止するものです。玉川工業高校と本庄北高校の廃止には、地元市町の首長や議会などが存続を求める要望書や意見書を、県や県教委に提出しています。地元関係者の意向は十分尊重すべきです。
「15の春を泣かせない」は人口急増期の埼玉の県立高校建設の精神でした。今、県民所得が低下の一途をたどり、再び県立高校を希望する生徒が増加しています。それにもかかわらず 高校統廃合によって県立高校の定員が減らされ、県立を希望していながら、あきらめざるを得ない生徒が、昨年は5400人、今年は6600人生まれました。この点からも県立高校の統廃合には反対するものです。

次に第41号議案「指定管理者の指定について」は県奥武蔵あじさい館を「一般財団休暇村協会」に譲渡するものです。福祉を目的とする施設ですが、民間譲渡されることによって、高齢者や障害者、母子家庭の減免制度が廃止されます。地元飯能市が建設時に多額の出資を行い、存続を強く要望しておりました。また現在の地元職員の雇用継続も未だ保障されていません。

第43号議案「財産の処分について」は、埼玉県平和資料館の指定管理者を指定するものです。平和資料館は埼玉県の平和行政を推進するための機関であり、特に高い公正性が求められるテーマを取り扱っていること、高度な個人情報を含む資料を多数収蔵していることからも、県が責任を持って直接運営すべきです。指定管理者制度は、平和資料館にはなじみません。
 また、指定管理者制度の導入にともなって平和資料館から館長がいなくなり、館長の権限は県庁内の広聴広報課に移されます。現場に館長がいない施設では県民サービスの向上は望めません。

第48号議案「埼玉県地域保健医療計画の策定について」は県立小児医療センター移転を前提とした「新都心医療拠点整備」計画に対して、第67号議案「平成24年度埼玉県水道用水供給事業会計補正予算」には八ッ場ダム継続費に対して反対します。

最後に、第56号議案「平成24年度埼玉県一般会計補正予算」について県職員、教職員の退職手当の減額は認められません。年度途中の大幅な減額は教員の中途退職を引き起こし、学校現場の大混乱を招きました。このようなやり方は民間の退職勧奨と同じやりかたで、「一定期日までに早くやめてほしい」という意図が使用者側にあったことは明らかです。この混乱の責任は、現場の教職員にはなく、県と教育委員会そして議決した県議会の側にあります。我が党はもとより突然の退職金減額は職員の人生設計を狂わすものであり反対です。長年の県民への奉職に対して、退職金の400万円もの削減です。
あの3月11日以来、被災地支援、災害復興、放射能対策のために県職員の果たした役割は高く評価できます。しかし定数削減、退職金も管理職手当も減額され、職員の処遇はますます悪くなっています。こうしたことに本当に胸が痛みます。県職員が県民全体の奉仕者として奮闘した結果を、正当に評価してこそ、生き生きと誇りを持って働くことができるのではないでしょうか。目先の人件費節約に目を奪われて、結果として質の高い職員体制をほりくずし、県民が損害を被るような定数削減や手当の減額は、今からでも撤回すべきであります。このことを強く指摘して討論を終わります。



以下討論全文です。

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