埼玉県平和委員会は、9月6日埼玉県と航空自衛隊入間基地、米軍横田基地、横須賀原子力空母配備などの問題で埼玉県と懇談しました。
柳下礼子県議が同席しました。
埼玉県は細野企画財政部調整幹、石川企画総務課副課長が応対しました。
大型の輸送機XC2は危険。情報収集を
平和委員会より 質問1 航空自衛隊入間基地に配備されているC1輸送機の後継機XC2輸送機は大きさでC1の1.5倍。航続距離も6500キロと長く海外活動を視野に入れていると考えます。同機の配備計画の有無は?
県の答え 試作機として鳥取県の美保基地に配備計画が進み、事前協議・地元説明会などの上、配備され試験飛行がおこなわれている。中国・四国防衛局が同意文書を公開している。地元松江市も同意文書を公開。
8月1日に埼玉県の14市町がつくる基地対策協議会が防衛省や北関東防衛局に要望した際「今のところ配備計画はない」
という回答でした。
この回答に対して、
狭山の会員から
「入間基地は国内最大の補給敞。現在そこにC1が配備されている。後継機も、今は計画がなくても必ず配備される。」
「C1は毎週火・木・金の夕方5:30から8:00で、タッチ&ゴー訓練を行い住宅の真上を飛ぶ。日常会話もできない騒音。」
「入間基地は全国でも珍しい内陸の基地。百万都市の真ん中にある基地。騒音・墜落の危険がついて回る。
埼玉県では飛行機が飛び回っている基地はここだけ。ぜひ周辺自治体と懇談し、現場を見に来てほしい」
所沢市の会員から「入間基地は滑走路が2000メートルしかないのが問題。美保基地は2500メートルある。短い滑走路では途中でトラブルがあっても飛び立つしかない。空中で再びトラブルがあれば、所沢などに墜落しかねない。
情報をきちんと公開してほしい」
と強い要望がありました。
また、入間基地や米軍横田基地の騒音について
「米軍C130の編隊飛行訓練計画がある。寄居などでかなり低空を飛んでいる可能性がある。情報収集を」「入間基地での小型民間機とのニアミスが2件あったと国の報告書にあった。」このような情報提供もありました。
米軍横田基地へのオスプレイの配備は危険
平和委員会の質問2 今年の10月には沖縄に配備され、同時に日本全国7ルートで試験飛行が行われる米新型輸送機オスプレイは事故率が高く「欠陥機」とも言われています。同機は米空軍横田基地への配備も予想されており、埼玉上空を飛ぶ可能性も考えられます。同機の危険性や県民への影響・配備・試験飛行などへの対応について聞きます。
県の答え.非常にマスコミに取り上げられているが、県には国の公開情報しかない。
米軍基地のある14都道府県でつくる渉外知事会(
渉外関係主要都道県知事連絡協議会)では
7月10日にオスプレイの配備飛行訓練に関する緊急要望を国に対して行い
7月19日に、全国知事会で沖縄や山口県が中心に知事会として、要望すべきだと提案し、緊急決議が行われた。
(同機について関係する自治体や住民が懸念している安全性について未だ確認で規定いない現状においては受け入れることはできないとして、政府に同機の安全性や事故原因、飛行訓練による周辺住民への影響等について責任を持って詳細に説明することと、全国各地で行われる飛行訓練等についてその具体的内容を明らかにすることなどを求めている)
という回答でした。
これに対して
「米側は横田基地へのオスプレイ配備を否定していない。情報をよくつかんで公開してほしい。」と意見がありました。
埼玉県も放射能事故対策を−原子力潜水艦・原子力空母の放射能漏れ
平和委員会質問3 米海軍横須賀基地に配備されている原子力空母ジョージワシントンや原子力潜水艦などは、これまで何度となく放射能漏れ事故を引き起こしています。深刻な事故が発生した場合横須賀からわずか60キロから100キロしか離れていない埼玉は大きな被害を受けることになります。こうした事故に対する備えについてお聞きします。
県の答え 神奈川県を中心として先の渉外知事会で、外務省と防衛省に要望している
(原子力艦通報の遵守・原子力事故対策の確立・事故情報の即時提供など)という回答でした。
これに対して
「放射能事故を県が想定していないし対策がないのは問題」だという指摘がありました。
基地騒音はひどい。訓練情報の公開を!米軍基地返還を
また、そのほか
日高市の平和委員会から
「昨日3回1時間おきに6機の航空機が飛んで、とてもうるさかった。
先週水曜日にも5分おき3回とんだ。航空機飛行訓練がどのような目的でいつ行われるのか、情報を自治体に伝えてほしいと防衛省に要請してほしい。」という要請がありました。
県としては
「基地騒音被害は県にも苦情がくる。北関東防衛局には自治体に情報を流してほしいと口頭で伝えた」ということです。
また、所沢平和委員会からは、「所沢の米軍基地が未だに都市のど真ん中にあるのはおかしい。あの基地が所沢の発展を阻害している。返還のために県も協力を」と意見がありました。
柳下県議は「ぜひ、県の担当者も現地へ行ってみてきてほしい。以前入間基地の問題を取り上げたとき土屋知事は現地へ行って
『これは住む所じゃない』と語りました。」と報告しました。
約1時間の懇談でしたが、互いに情報交換が行われ有意義な懇談となりました。
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