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県政トピックス

岩手県視察報告その2 ミルクとワインとクリーンエネルギーの町くずまきへ
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5月14日岩手県葛巻町役場を訪問しました。







葛巻町:人口7273人 面積435キロ平米の86%が森林 平均気温8度(冬場にはマイナス20にも) 
基幹産業 酪農 牛11000頭 (人間より牛の数が多い!)
     林業 特にヤマブドウを使ったワイン生産
     新エネルギーの導入(風力 太陽光、バイオマス)
 



町のエネルギーの160%を発電

町役場では農林環境エネルギー課の日向信二主任主事より葛巻町の概要とクリーンエネルギー導入の取り組みについてご説明いただきました。その後町内を農林環境エネルギー課の鈴口美知代さんが案内して下さいました。

葛巻町は1999年に新エネルギービジョンを策定し、石油燃料に変わるエネルギーの導入を進めてきました。
主なプロジェクトは
@風力発電
A太陽光発電
Bバイオガスプラント
C木質バイオマス
などです。
これらの取り組みと省エネ運動によって同町は必要な電力の160%の発電量を実現しています。


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@風力発電


同町では30年前よりホルスタインの大規模牧場を開発し、牧場を結ぶ林道が完成。
山を削った牧場を渡る風と林道を生かして、大規模風車の建設を開始しました。
1999年に第3セクターによる第1号が
2003号に民間企業による第2号「グリーンパワーくずまき風力発所」が上外川高原に建設されました(写真)
1750KW×12基で合計5400KWの発電が行われています。
1号2号合わせて、同町1万6千戸分の電力です。

現在これらの電力は、東北電力に売電していますが、生み出した電力を町で使える仕組みを国に対して要望しています。
また、土地などの条件はまだまだあるので、さらなる風車増設を東北電力に提案しているそうです。
いずれは、町の皆さんの出資による風力発電設備の建設をすすめ、町民のみなさんの利益につながる発電へと発展させていく構想です。


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A太陽光発電

葛巻中学校には太陽光発電の啓発用太陽光パネルが設置されています(写真)
この中学校や介護老人施設「くずまき:」葛巻高原牧場ショートステイ事業所「スミレ荘」などに太陽光発電設備があります。総出力90KWにも上ります。

現在小中学校や集落コミュニティセンター等への導入を進めています。

モデル住宅の太陽光発電パネルです。
モデル住宅の太陽光発電パネルです。

葛巻高原牧場ではゼロエネルギーのモデル住宅が設置され、町産からまつを使い(埼玉の建設会社が施工)地中熱ヒートポンプや.太陽光でゼロエネルギーを実現しています。地中熱ヒートポンプは地下に25メートルものパイプを7本を這わせて、空中と地中の温度差を冷暖房に利用する仕組みです。



Bバイオガスプラント

牛の方が人口より多い同町では牛のにおいと糞尿処理がなによりの課題です。
この糞尿や生ゴミを使ったバイオガスプラントの導入が2003年から始まっています。
牛の糞尿を、液肥や堆肥として取り出すほか、メタンガスなどを発電や発熱に利用します。葛巻高原牧場の中につくられ、その糞を利用し、牧場に37KWの電力を供給しています。
将来的には、年間250万円という運営費を下げることによって、3,4件の酪農家に1プラント設置していきたいという構想があります。


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C木質バイオマス

A 熱電気供給システム実証試験事業

森林の間伐材チップを利用した発電発熱システムです。年間120KWの発電が可能ですが、まだまだランニングコストが高いそうです。


こだま館のペレット・薪ストーブ
こだま館のペレット・薪ストーブ

B ペレット利用拡大
木材を製材するとたくさんの樹皮が不要になります。
この樹皮を加工した物がペレットです。
このペレットは、チップや蒔きを燃やすより煙も少なく、扱いやすいことから町ではペレットストーブやペレットボイラーの普及に努めています。
エコパーク平庭高原「森のこだま館」にはペレットボイラー設備があります。
そのほか「森の館ウッディ」老人介護施設などに設置が進んでいます。






これがペレットです。
これがペレットです。











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葛巻町役場を出発前に
鈴木重男葛巻町長と懇談しました。
町長は「脱原発を一貫して主張している日本共産党は評価している」と語り、「でも消費者は1円でも電気代があがるのはいやがる」と、原発を廃止するためにも自然エネルギーの開発が大切だと強調しました。



村岡県議の「再生エネルギーの活用ということは、私たちの価値観が問われていることですよね」という問いかけに
町長は「戦後の国作りをもう一度検証すべきですね」と応じました。

また、今後は小水力発電にも取り組みたいと意欲を示し、「河川の水利権のように、小水力を阻む仕組みを改善してほしい」と国への要望を語りました。


町長はじめ、ご説明の日向主任主事、鈴口さん大変お世話になりました。











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