スーパーサイエンスハイスクール=浦和第1女子高校を視察
平成16年からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定され実績を重ねている浦和第1女子高校を、4月19日、埼玉県議団は訪問しました。
SSHは将来の国際的な科学技術関係人材を育成するために、先進的な理数系教育を実施する学校として指定された高等学校です。文部科学省の事業で、子どもたちの理科離れの指摘などをきっかけに平成16年から始まりました。
現在は埼玉県内10県立高校が指定されています
1年次は80名が希望して参加
同女子校では、1年次は講義やサイエンスツアー、「女性研究者のキャリアに学ぶ」など科学への興味関心を養い、2年次にはテーマを持って個人研究をすすめ、3年次に研究論文に挑戦します。1年次は80名程度、2年からは20人程度が参加するそうです。
旋盤を使って鉄を切る
糸魚川方面で、化石や地層を目で見て体験するツアーや、大学の研究室で旋盤を使って鉄を切ってみるなどわくわくする取り組みが行われています。
女子が体験することのない分野への挑戦が意識的行われています。
また、先輩女性研究者との交流の中で、女性として避けて通れない「結婚・出産」とキャリア形成の問題が正面からとらえられています。
国際舞台でも活躍
個人研究や論文執筆には英語教育も取り入れられています。このプレゼンテーションでのアピール力も、国際科学技術フェアなど国際舞台での入賞につながっていると思われます。
教諭たちの情熱に支えられるSSH
SSHの担当の先生が熱心にご説明下さいましたが、先生方の熱意が同校の成果の秘訣だと感じました。
SSHの1校分の予算は初年度で1600万円、その後2年3年度1300万円、4年度以降900万円と下がっていきます。人的支援は埼玉県から教員1名の加配があるだけで、理科教諭たちの熱意に支えられているのが実態です。
また、このようなすばらしい取り組みは一部の学校だけではなく、全ての学校で行われるべきではないでしょうか。
義務教育から予算をつけて
今、小学校は先生たちが多忙を極めていて、実験などの準備や教材研究などに十分な時間が割けないといわれています。本当に科学に強い人材育成をというのなら、義務教育への予算配分ももっと考えられなければならないと思います。
▲ページトップへ戻る