臨時教職員の待遇改善求め市民団体が県と話し合い
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県教育局と話しあう「会」のみなさん。正面左4人目は村岡まさつぐ県議 |
埼玉県内の臨時採用教員や教育関係者などでつくる「埼玉県臨時教職員制度の改善をすすめる会」(会長・中西新太郎横浜市立大教授)は8月26日、埼玉県庁内で県教育局の担当者と話し合いを持ち、臨時教職員の待遇改善を要請しました。
「会」が今回の話し合いで求めたのは@長期臨時教職員の経験を正当に評価し、優先的に雇用を継続するA本人、保護者、職場の教職員の意向を尊重し、同一校の継続勤務を可能とするB臨時教員の雇用に際して「内定通知書」などの文書による契約をはかるC臨時教員の雇用の際の選考基準・方法を明確にするD定数内臨時教職員(正規採用の教師数が足りないために年度当初から1年間採用される臨時教職員)などには次の雇用の有無を12月までに明らかにし、特別の事情の場合も遅くとも1か月前までに本人に知らせる、の5点です。
次の年も同じ学校で
臨時教職員は同じ学校に2年続けて勤務できないこととされており、校長など現場が希望しても翌年度には別の学校に移らざるをえません。話し合いに参加した中学校教師は「私の担当している学年の担当教師7人のうち4人が臨時。4人も次の年に入れ替わってしまうのでは、長期的な計画が立てにくい」と発言。現場が求めれば同じ学校で続けて働けるようにしてほしいと求めました。
県教育局は、特に継続性が求められる場合などには例外として連続勤務を認めていると説明しました。参加者からは、もっと積極的に認めてほしいという声があがりました。
長期臨時教員は埼玉県教育の宝
定数内臨時教職員の問題について、参加者からは「翌年度も仕事があるか心配。生活が安定しない」「若い人から順に採用される実態がある。長期間働いている臨時教員の経験をちゃんと評価してほしい」「長く臨時教員を続けている人は、現場での評価が高いからこそ働き続けられている。そういう人が転職したり他都県へ流出したりすれば、県の教育にとって損失だ」など、改善を求める声が噴出しました。
教育局側は、定数内臨時教職員が多数にのぼっている現状は問題があるとの認識を示しました。参加者からは現場の実態をよくつかむことや、正規採用を増やして定数内臨採を解消することを求めました。
臨時教員の採用について参加者は、電話でのやりとりで済まされるゆえに起こったトラブルの実例を示し、採用基準の明確化や契約の文書化などを求めました。教育局側は、文書などにより内定を示すことは法律上難しいと繰り返し、双方がヒートアップする一幕もありました。
現場の声をしっかり受け止めて 村岡県議求める
話し合いには日本共産党の村岡正嗣県議が同席しました。村岡議員は「教育局は現場の声をしっかり受け止め、たたかってほしい」と県教育局に求めました。
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