上田知事が教育への重大な介入ー教科書採択問題
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新しい歴史教科書をつくる会の流れをくむ教科書 |
上田知事の教育への介入問題に関して党県議団長談話
中学校の歴史教科書採択を8月末に控え、6月定例会において県議会各会派から特定の教科書の採択を求める介入が行われてきました。
これに呼応するように、上田知事は16日定例記者会見の場で「間違っても『伊藤博文』射殺などと書いている教科書を選んではいけない」「日本は誇りを失い、自信をなくさせる教科書ばかりだ。しかし双ではない教科書も出てきた」などと私見を披露しました。
これに対して、柳下礼子党県議団長は談話を発表しました。
2011年8月19日
日本共産党埼玉県議団
団長 柳下礼子
中学校歴史教科書の採択に関する知事の発言について(談話)
中学校の歴史教科書について、上田知事は16日の定例記者会見の場で「間違っても『伊藤博文射殺』などと書いている教科書を選んではいけない」「日本は誇りを失い、自信をなくさせる教科書ばかりだ。しかし、そうでない教科書も出てきた」などと私見を披露したと報じられました。翌日の報道では、県立伊奈学園中学校で使用されている教科書に「伊藤博文射殺」との記述があることも報じられています。
これらは事実上、先の侵略戦争を美化する「新しい歴史教科書をつくる会」の流れをくむ自由社・育鵬社の教科書の採択を暗に求める発言であり、教育への重大な介入と言わなければなりません。
戦後の教育法体系は、学校教育が先の侵略戦争に若者たちを駆り立てた痛苦の教訓から、行政の教育への介入を極力排し、教育の中立性を保持するよう求めてきました。
この立場から、我が党県議団は県教育委員会に対して、教科書採択に当たっては、不当な圧力に屈することなく、日本国憲法と教育基本法の全体の理念に従って公正公平に採択するよう要請したところです。
今年も原爆の日、終戦記念日の場において、埼玉県民はもちろん日本中が「戦争は二度と繰り返さない」という新たな思いを胸に誓いました。上田知事は、こうした県民の切実な願いを真摯に受けとめ、先の発言を撤回し、二度とこのような教育への介入は控えるべきだと考えます。
以上
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