進む学校統廃合〜小さな学校の魅力とは〜

現代の少子化社会では子どもの数が年々減り続けており、それに伴い学校の統廃合が見直されています。
生徒の数が減れば学校の数も減っていくのは当然のことのように思いますが、実際には財政再建のために統廃合を進めたい自治体と、学校の周辺で生活している地域住民との間で、必ずと言っていいほど衝突が起こってしまうようです。
   
公立小・中学校の標準規模となる「12~18学級」に満たない小規模学校は、現在、全体の約半数を超えており、それにより様々な問題が生じています。
在校生の数に対してはるかに大きな敷地や、建物の維持費や教員の人件費などの財政支出は無駄と言わざるを得ないですし、学校行事が盛り上がりにくい、クラス替えができないので子ども同士の関係で問題が起きるとこじれやすいなどの問題点もあります。
  
しかしながら、小さな学校だからこそできる魅力的な教育もたくさんあります。
生徒の数が少なければ、それだけ子ども一人一人に教員の目が届きやすいため、それぞれの進歩に合わせたきめ細かい指導をすることができるのです。
たとえば、県内で最も小規模だという商業高校の県立皆野高校では、生徒を伸ばすための一番良い教育を提供しようと、資格取得や学習支援を重視した教育を行っています。
その中で、この学校の生徒がマーケティングの授業で地元企業と開発したという「激推イノシカバーガー」は注目を集め、マスコミで何度も取り上げられるほど話題となっています。他にも地域に貢献する活動などを推進しており、県内に5校あるモデル校のうちの一つとなりました。
  
埼玉県の教育局は、特色ある学校づくりのためにと県内で10校あまりを新たに統廃合する計画を打ち出しているようですが、皆野高校のように小規模ならではの特色ある学校も大事にしてもらいたいですね。
  
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