大阪市淀川区のLGBT支援事業を視察(1)

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あいさつした榊区長(中央)と柳下、前原両県議

柳下礼子、前原かづえ両県議は9月7日、大阪市淀川区を訪れ、LGBT(性的マイノリティー)問題に関する先進的な取り組みを視察しました。

同市淀川区役所では、榊正文区長のあいさつの後、LGBT支援事業について市民協働課の職員から説明を受けました。

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淀川区では、榊区長が3年前に公募により民間人区長として就任したあと、元大阪神戸アメリカ総領事で自分がゲイであることを公表していたリネハン氏と会談したことをきっかけに、「LGBTは人権問題。人権を守るのは行政の役割」として区長の強い意向のもと取り組みを始めました。とりわけ性的マイノリティーの若者の自殺率の高さが大きな課題として認識していたとのことです。

区は、はじめにリネハン総領事とレズビアンカップルとして公表している東小雪(元宝塚歌劇団)、ひろこさん(パートナー)とのLGBTトークセッションを実施。イベントは、参加したLGBT当事者や区民から「勇気をもらった」「価値観が変わった」など大きな反響が寄せられました。
その後、当事者との意見交換の機会がつくられ、様々な差別的取扱いの実態やLGBT専用相談窓口の設置などの要望が出され、今後、定期的に意見交換の場を設けることに。
担当職員は、「当事者との意見交換の場をつくったことが、様々な支援事業を進めるうえで大きな力となった」と話していました。

区は、当事者の意見などふまえ、以下の「LGBT支援宣言」を発表。

淀川区では、多様な方々がいきいきと暮らせるまちの実現のため、LGBT(性的マイノリティ)の方々の人権を尊重します!

そのためには・・・

LGBTに関する職員人権研修を行います!

LGBTに関する正しい情報を発信します!

LGBTの方々の活動に対し支援等を行います!

LGBTの方々の声(相談)を聴きます!

平成25年9月  淀川区長 榊 正文

その後、平成26年度から以下の事業を本格的に実施しました。

・電話相談窓口を専門的に設置
・コミュニティースペースの設置
・LGBT職員研修の実施
・市民向け啓発事業の実施
・LGBT当事者との意見交換を継続的に実施
・小/中学校にLGBTに関する絵本や書籍等を配架
・教職員ハンドブック作成(27年度)・・・都島区・阿倍野区合同制作
・職員による出前講座(平成28年1月より実施)

今後は、大阪市全体でLGBT支援の取り組みを広げていく方針を吉村市長が表明しているとのことです。

img_0032 img_0009 img_0002市役所内には、LGBT研修をうけた職員の感想メモが虹色の形にびっしり張り付けられたボード(左・上)や、LGBTの象徴である虹色マークの付いたゆるきゃらがいたるところに表示(左・中)されています。職員の名札にも虹色マークが印刷され、アライ(LGBTの理解者)であることを示しています。

市役所建物の外壁にある掲示板にも大きなレインボーフラッグが掲げられ、区としてLGBTへの支援を積極的にアピールしています(左・下)。

「LGBT支援に取り組むことが、人間の多様性を認めることにつながる」。実感のこもった担当職員の言葉がとても印象的でした。お忙しい中、ご対応いただきありがとうございました。