市内の企業の半分が従業員4人以下、ものづくりの町東大阪市の中小企業振興施策について、市の担当者と懇談しました。
同市は事業所数が全国5位、事業所密度は全国1位です。
少数の大企業と下請けで成り立つ構造ではなく、多くの中核企業と近隣の協力工場のネットワークでなりたっています。このような分業システムのもと各企業が専門分野に特化し、独自技術を向上させています。自社製品を製造する企業は3割に上り高品質な製品製造が可能です。
同市はきめ細かな企業ニーズ調査で、全国的にその名が広がっています。26年度に行ったアンケートでは、「小企業では3割強が事業継承するつもりはないと回答」「自社の強みについて情報発信ができていない」など率直な状況が浮き彫りになっています。
25年に制定された中小企業振興条例に基づき、同市では中小企業振興会議を運営してきました。また同年、この会議に「モノづくり支援施策の在り方検討部会」も設置され、必要な施策が練り上げられてきました。
そこでは1、小規模企業(5人以下)にきめ細かく光を当てた支援 2、モノづくりの企業と支援機関、またモノづくり企業間、さらには多様なモノづくり支援施策をつなぐ橋渡しを強化する、という2つがコンセプトとなっています。
このコンセプトをもとに①高付加価値化にむけた支援の強化②モノづくり人材の育成・確保、事業継承の促進③操業環境の維持・確保④販路開拓支援の充実など4つの柱で支援を行っています。
1階ロビーのテレビモニターには、小学生の願いを小規模事業所が製品として実現をする番組が流されていました。「手の不自由なおばあちゃんのためにカニむき機がほしいという男の子の願いをうけて、つくられた機械。試運転する少年の笑顔が輝いています。モノづくり継承に対する同市の意欲が伝わってくる映像でした。
日本共産党東大阪市議団のうち海公仁団長と懇談しました。同市議団や関係民主団体・労組などと2014年に作成した「東大阪市中小企業振興施策に関する提言」をいただきました。同市議団の政策能力に脱帽です。大いに学ばせていただきます。