いち昨年三芳町のこの地域の伝統農法が世界農業遺産に認定されました。
https://www.town.saitama-miyoshi.lg.jp/news/2023-0706-1243-34ochibataihinouhou.html
11月8日、ここ「いも街道」で、さつまいもとお茶を栽培し、直接販売もしている弘東園の伊藤さん(写真真ん中)にお話を伺いました。伊藤はつみ県議、本名ひろし、光下重之町議3人でおじゃましたところ、お宅の入り口の応接間には、写真のとおりたくさんのドライフラワーやドールハウスなどのすてきな作品が飾ってありました。奥様の作品だそうです。
初めに伊藤県議が、世界農業遺産認定に当たって、県への要望を伺いました。
落ち葉はきなどへの要望がだされるかという予想に反して、伊藤さんの口からでたのは
埼玉県全体はもちろん、全国でナラの木が枯死しています。
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0905/kasnaga.html
県は、HPで情報提供を求めていますが、被害を食い止められていません。
このままでは、伝統農法の要の雑木林が危機です。
伊藤さんは、この地域の雑木林のカシノナガキクイムシがいる木の伐採をしています。
伐採の経費は、家具やさんへの運搬に5,60万円、チップにしてもらうために70万円と120万円以上かかります。
一方収入は、家具やさんに売れた50本の価格が35万円。三芳町からの補助が40万円と到底経費に追いつきません。
伊藤さんは「ナラ枯れ対策は広域でやらないといけない。本来日本全体の問題。しかし世界遺産が先駆けとなるべきだ。ぜひ伐採に支援がほしい」と話していました。
また、伊藤さんは「さんとめ材を生かす会」をつくっていて
ナラ枯れで伐採した木材で、このようなベンチも製造しています。先ほどの写真のテーブルも伊藤さんの制作です。
「このような、ベンチをもっと県の施設などでおいてほしい、これもナラ枯れ対策となる」と話していました。
伊藤さんはお茶農家であり、販売も行っています。お茶にどんな支援が必要かうかがったところ
ペットボトルのお茶の普及で、茶葉からお茶をいれる家庭が激減しています。ペットボトル用のお茶は安く、採算はとれません。お茶の普及は「文化の普及」だと伊藤さん。
たしかに急須を使い、お茶をいれる、このような一連の流れが、お茶文化です。
「農業を見放した政治が行われている。農業は国の礎です。文化を守るという姿勢でお茶をまもってほしい」
確かにペットボトルのお茶は気軽です。けれど、やはり本物の香りや味にはかないません。この文化が失われてはいけません。
伊藤さんはこの「いも街道」で初めて芋の直売を始めた方です。
大学進学をお父さんに反対され、反発しながらもいも農家をつぎました.埼玉りそな銀行がお歳暮に泥付きのさつまいもを採用してくれたことをきっかけに「泥つきでいいなら直売でも売れる!」と確信して直売をはじめたところ、「ばいばいゲームで売れた」そうです。近隣をさそって芋振興会をつくり、家の前の通りが「いも街道」になりました。この街道沿いの農家にはほとんど後継ぎがいます。