分校では特別支援学校の過密化は解消できない

2月19日、城下のり子県議、伊藤はつみ県議は所沢にあるおおぞら特別支援学校を視察しました。

おおぞら特別支援学校は当初、知的不自由の特別支援学校でしたが、現在、所沢市内の肢体不自由の児童生徒も在籍しています。城下のり子県議は「『所沢市内に肢体不自由の特別支援学校を』との保護者の運動があり、それが実現して、知的不自由と肢体不自由の特別支援学校となりました。保護者の方と喜びあったものです。埼玉県内の特別支援学校はどこも児童生徒が増え続け、過密化が大きな問題となっています。また教員不足による未配置未補充も問題となっています。今日は率直な現状をお聞かせいただければと思います」と発言しました。

特別教室を一般教室に転用

おおぞら特支は現在、児童生徒が300名以上です。教頭先生は「特別教室を一般教室に転用してきました。また1つの教室を3つに仕切って使っているクラスもあります」と語ります。

来年度には新座柳瀬高校におおぞら特別支援学校の分校ができます。

伊藤はつみ県議は「分校ができることでここの過密状態は少しでも解消されるのでしょうか」と質問。

教頭先生は「分校は高校生のみで、しかも自分で通える生徒のみです。この学校から分校に移るという生徒はいません」と回答。

伊藤県議は「おおぞら特支の過密解消のためにはやはり、特別支援学校の増設が必要ですね」と応じました。

教員の未配置未補充はないけれど、教員の確保は本当に大変

「教員の定数は145人。なんとか定数は満たしていますが、本来正規を配置するところを臨任の先生にお願いしている現状があります。年度途中で先生が休職になってしまったりすると代替の先生を探すのが本当に大変です」と実態を語ってくれました。

来年度、医療的ケアが必要な児童生徒を支援する体制が強化

「現在、看護教員2名と看護師3名の方に非常勤として来てもらっています。それでも行事があれば看護教員の1名はその行事ついていってしまうので、1名になってしまいます。看護教員の方から「負担を感じている」との話もあり、来年度は少し完全される見込みです」と話していました。

近隣の学校の障害がある子どもたちも支援

「スーパーバイザーのような担任をもっていない教員を配置しており、校内の教員の相談にのっています。また近隣の小中高校から依頼を受け、出向いて相談にのることもあります」と話しており、障害児支援の拠点として奮闘されていることがよくわかりました。

県への要望

県への要望を聞くと「肢体不自由の子どもたちはバスが校舎に横づけされ直接教室に入れるようになっていますが、屋根が一部分にしかなく、雨の日は濡れてしまいます。また上の階からものが落ちてくると子どもたちにあたりかねず、子どもたちの安全を守る上で、1階に屋根をつけていただきたい。また夏にエアコンがとまったことがあり、エアコン整備もしていただけたら」と話していました。