11月29日、埼玉県社会保障推進協議会の方々が県庁を訪れ、国民健康保険の保険税の完全統一撤回を求める要望書を国保医療課に手渡し、その後、懇談を行いました。城下のり子県議が同席しました。
県は2027年には収納率格差以外の項目を統一する準統一を行うと国民健康保険運営方針で掲げてきました。完全統一については期日を示しては来ませんでした。しかし第3期国保運営方針案を示し、県民からパブリックコメントを求めたあと、突如、2031年と目標を示し、第3期国保運営方針案に盛り込んできたのです。県は準統一にむけて市町村が行っている法定外繰り入れを解消を求めており、法定外繰り入れが解消されれば、保険税の大幅な値上げにつながります。また収納率格差の是正は収納強化につながりかねません。そうしたことから県社保協は統一を急ぐべきではないとの立場から申し入れを行いました。
社保協から
「所得が年120万円の方の話を聞きましたが、物価高騰で毎月6万から7万円生活費が足りない。本当に生活が苦しい。しかし国保税はどんどん上がってきています。そうした県民の暮らしを県はどう考えているのか。公費負担を増やす以外にない。国に対し補助金の引き上げをさらに求めるとともに、県としても対応してもらいたい」
「滞納率は去年より増えていますよね。県内のある市町村で国保税が払えず無理心中したという話を聞きました。国保税を払いたくないから払わないのではなく、払いたくても払えないんですよ。しかし保険者努力支援制度で収納率を競わせ、収納率のいいところには加点を行う。当然市町村は加点ほしさに収納強化に力を注いでいくわけです。統一され標準税率が実施されると10万引きあがるとの試算もある。とても払えない」
「市町村に対し法定外繰り入れをやめろというなら、これ以上保険税を上げないために、県がその分、一般会計から入れるべき」
県は「所得に対して保険税が高いということは認識しています。国に対し、補助金の増額を求めています。また減免制度については現在検討中です」と話しました。
城下県議は「県民の医療にかかる権利が削られていく。減免制度を検討しているとのことでしたが、何をどう検討しているのかの話はありませんでした。どう県民の医療にかかる権利を守っていくのか前向きな回答を次回はお願いしたいと思います」と発言しました。