県内団体との懇談⑤―教育

9月14日、埼玉県教職員組合、埼玉県高等学校教職員組合との懇談が行われ、塩川鉄也衆議院議員、伊藤岳参議院議員、梅村さえこ衆議院比例北関東ブロック立候補予定者、城下のり子県議、伊藤はつみ県議が参加しました。日本共産党埼玉県委員会から須田幾世志副委員長も同席しました。

教員の多忙化解消のため、給特法、義務標準法の改正を

給特法とは公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法で、教育職員には、原則的に時間外勤務手当や休日勤務を支給しない代わりに、給料の月額の4%に相当する額を「教職調整額」として支給することが定められています。残業代不支給が実質「定額働かせ放題」を作り出しています。

「現行の給特法には超過勤務禁止の規定があり、それを残しつつ、時間外・休日手当を支給しないとする規定を削除し、労働基準法に準拠した賃金を支払う規定を作ること。1人の教員が1日にもっているコマ数が多すぎる。義務教育標準法を改正し、1日あたりのコマ数を4コマとして、それに基づき教員配置を行うことを国に要望したい」と出されました。

県は本腰を入れて未配置・未補充の解消を 

教育長が「『未配置・未補充はあってはならない』と答弁したが、その対策は甘い。状況把握も甘い。4カ所の教育事務所に聞いているだけで、市教委に確認したりはしていない。補充も現場任せ。県教委との懇談で総合教育センターから教育主事を現場に行かせて、当面の未補充を解消すべきと提案したが、『できない』というだけ。当面の解消のためにまずは総合教育センターから学校現場に派遣すること。根本的な解決のためには定数内臨任をやめて、本採用すること。教員の定数をふやすこと」と出されました。

県学力学習状況調査(県学テ)は中止を

県は県学テについて全国学テとは違い、子どもの伸びをはかるためやっていると説明しています。埼教組からは「全員にやらせる必要はない。抽出でよい」との声が出されました。また教育のICT化の中でCBT方式(紙ではなく、タブレット端末をつかってのテスト)に変えています。使い慣れない中で子どもが多大なストレスを受けているとの訴えがありました。

特別支援学校の過密解消は高校内分校設置での対応ではなく、学校設置を

特別支援学校の過密化が依然として解消されていません。県は主に高校内分校の設置、特別支援学校の増築で対応してきました。新学校の設置は岩槻はるかぜ特別支援学校のみです。その岩槻はるかぜ特別支援学校も4月に開校したばかりですが、来年度は教室不足になるのではないかとの話が出ているとのこと。子どもたちに充実した教育を保障するためには早期の環境整備が求められています。

高校内分校は特別支援学校ではない県立の高校内に分校として設置するもので、入試があり、自分で通学できる生徒に限られるなどの条件があります。特別支援学校に通う中学部の生徒すべてが高校内分校に進学できるわけではないこと、また小学部の児童が急増していることから、高校内分校では対応できないとして埼高教は新校の設置を求めています。