9月13日日本共産党埼玉県委員会と県議団主催の県内団体懇談会が開かれ、建設労働者、自治体労働者・事業者の関連団体、埼玉平和委員会が参加しました。
荻原初男県委員長、岩淵友参議院議員、伊藤はつみ県議らが応対しました。
岩淵友議員は「内閣改造があったが、河野デジタル相らはそのまま。概算要求が明らかになったが、軍事費が7.7兆円と5年間で43兆円もの方向で増額されている。そんなお金があったら暮らしにまわせというのが国民の声。物価高騰で暮らしが危機的で、部分的な補助ではなく、消費税減税などが必要。インボイスや汚染水放出などの強行もあり、解散を強く求めていく」とあいさつしました。
建設業界の一番の課題は、若い職人が確保できないという問題です。人手不足で廃業という例も起こっています。国交省は設計労務単価を年々引き上げていますが、その6,7割しか賃金として職人にわたっていません。重層下請け構造の解消が求められますが、国は下請けは3次まで県は2次までという目標をずっと追求している状態です。
週休が少ないことも、若者が集まらない原因です。建設業界に週休2日制を広げるべきですが、県は「3連休のうち1日は休もう」という姿勢で目標が低すぎるという批判の声がありました。
「来年からは『働き方改革』が建設業にも適用となるが、財界が適用除外を求めるという情報もある、特にこのままでは大阪万博もできないといわれている。」として、建設職人の処遇改善が強く要望されました。
東京都の建設職人の国保組合には、従来分として18億円余りが都から助成されているうえ、特定健診等補助金が4800万円あまり追加補助されています。被保険者一人当たり303円になります。
一方埼玉県の建設職人の組合には、従来分の18億円に相当する助成はありません。特定健診等助成金も2447万円で、被保険者一人あたり263円にすぎません。
業者団体からは、「老舗ふくめ業者がごそっと消えていく可能性がある。後継者不足にコロナが拍車をかけ、さらにインボイス。エンタメ業界も、同様。知り合いのイラストレーターには、出版社から「インボイスをとれ」と言われたり、アンケートが来たり。日本のテレビラジオ界、放送局は2割程度しか番組を作っていない。その他8割を作っているようなところがみんなやめてしまうかもしれない。いろいろんなところで、いろいろな穴があいてしまう」と懸念が表明されました。
航空自衛隊入間基地と防衛省大井通信所が土地利用規制法の特別監視区域の候補となりました。周辺住民までが監視されかねないと、規制法廃止の要望がありました。また両基地をはじめ県内基地の強化が概算要求で示されています。基地への攻撃の可能性が増大し、住民が危険にさらされます。大軍拡は中止し、暮らしや福祉、教育に回すべきです。
全国各地で、高度規制を守らないで低空飛行訓練が繰り返すなど米軍が国内法を守らない状況があります。埼玉県内でも所沢市の米軍通信基地に持ち込んだ土砂について、土砂条例を無視しています。県内米軍・自衛隊の基地について、監視・調査・情報収集・自治体への情報提供を県として責任をもって実施してほしい。大切なのはそのための県の体制強化だと要望されました。
上田前知事の時に、平和資料館は指定管理委託とされ、その際に展示の変更や県民参加型の協議会が廃止となりました。指定管理事業者もなかなか見つからないときいており、直営に戻すべきだと要望がありました。
また、自衛隊のイメージアップのためのデモンストレーションや自衛官の募集が広がっていることなど発言がありました。
伊藤はつみ県議は「軍事費はいとも簡単にあがり、福祉は簡単に引き下げる。どうして人を大切にできないのか」と発言しました。