県内団体との懇談②医療関係者

9月12日、党埼玉県委員会と県議団の主催で県内団体との懇談会が開かれました。

日本共産党からは荻原初男埼玉県委員長、伊藤岳参議院議員、城下のり子県議が参加しました。

医師関係団体、埼玉民医連、医労連、年金者組合が参加しました。

◎団体共通の要望は「マイナンバー保険証に係わり、現在の保険証の存続を」

参加した医師は、マイナ保険証による窓口手続きについて、トラブルが多すぎると指摘。高齢者の問題と思われるかもしれないが、これは利用者の年齢は関係ない問題だと語り、窓口でスムーズな診療が行われるよう、法律で廃止は決まったが来年までに、保険証を残すようにしたいと話しました。

また、県に対しては、マイナ保険証では窓口でトラブルが多発していることを踏まえ、当面「保険証を持参する」ようアナウンスをしてほしい、保険証継続の意見書を県議会で上げてほしいなどの要望がありました。

伊藤岳議員はマイナ保険証利用率が6,8%から5%に下がっていることを指摘。参加した医師も窓口トラブル多発や、個人情報が危険にさらされているという報道から、利用率やマイナカード返納が増えていると語りました。

◎コロナ感染の広がり。病床確保など諸制度を継続してほしい

民医連の病院でもクラスターが発生しており、確実に第8波を上回る勢い。特に西部方面で陽性率が高い傾向がある。発熱外来では8,9割の陽性率だとのこと。現在確保病床を順次解除しており、県の入院調整もなくなっている。26か所病院をあたって何とか搬送先が見つかった、搬送先が見つかるまで3,4時間かかったなど、ベッドが見つからないという報告もありました。病床確保やワクチンへの財政支援などが9月末で終了する予定であり、これらの延長が強く求められました。

◎一部看護師だけではなく、すべての医療労働者に処遇改善を

はじめに国の補助として始まった、看護師の処遇改善費はその後診療報酬の上乗せと変わり、救急搬送数などで一定の実績のある病院の看護師のみと限定されました。そのため看護師の4割程度にしか適用されず、老健や訪看の看護師や、他の職種の方には支給されません。一本道を挟んだ同じ法人の二つの施設で差別が生まれ、人事異動もままならないとして、すべての医療労働者に処遇改善すべきだと要望されました。看護師の人材不足は深刻ですが、事務職や看護助手も募集しても見つからない。ある病院は派遣会社に対して、年間3000万円も支払っているという報告もありました。

◎認知症予防のための補聴器に公的助成を

聞こえの改善はコミュニケーションに積極的となり認知症を予防するという研究もあります。しかし高齢者の難聴のための補聴器は一式4,50万と高額であり、保険適用もありません。補聴器に助成を行っているのは埼玉県内では鴻巣氏(上限4万円)、越谷市(上限3万円)など8自治体です。県として助成を行い、すべての市町村で助成してほしいと要望いただきました。

城下のり子県議は「補聴器への補助を求めると同時に、医療機関での聴力検査に支援を求めることも必要。フレイル対策にもなるし、適切な補聴器購入の支援にもなるとして、昨年後期高齢者広域連合議会で提案もした」とアドバイスしました。