11月29日塩川鉄也衆議院議員、伊藤岳参議院議員、守屋ひろ子県議は、参議院議員会館内で荒川調節池についての国土交通省に対するヒアリングを行いました。埼玉自治体問題研究所、川越の川と水を考える会も参加しました。
荒川の広大な河川敷は「川幅日本一」といわれるように関東平野の象徴でもあります。現在この河川敷の中に巨大なダム=「囲ギョウ堤」と「仕切り堤」を建設し河道を狭める、荒川調節池事業が進められています。第1調節池に続き、第2第3に着手し、今後第4第5と上流に進む計画です。河川敷に巨大な構造物を建設する事業は全国でも先行事例がありません。それだけに荒川中流域とりわけ、川越市の住民たちからは不安の声が広がっています。
ヒアリングはあらかじめ提出された質問項目についての回答から始まりました。
先行事例について
Q 荒川第2第3調節池と同じ手法による河川敷内の大規模調節池の事例をあげよ
Aしいていえば、荒川第1調節池がある(他にはない)
中流部へのメリット
Q第二、第三調節池両岸の自治体=川越市やさいたま市には、どのようなメリットがあるのか?
A囲ギョウ堤建設と同時に、堤防強化とかさ上げをおこなう
Qそれは、囲ギョウ堤という堤防を河川敷内につくり河道を狭めるリスクに対して行われる、リスク対策であり、メリットではないのでは?
A囲ギョウ堤をつくるから堤防強化をするわけではない。
土をもり河道を狭める対策は
Q囲ギョウ堤や仕切り堤により、周辺自治体に発生するリスクについては、どのような対策を行うのか?
A荒川調節池事務所で水利解析を行いしっかり検討する
Q水利解析とはだれがするのか?
A荒川調節池事務所
Q模型による実験などは行わないのか?
Aそれは古いやり方なので、水利解析を行い、強化が必要な部分は対策をする。
Q荒川は川越市内で、囲ギョウ堤と右岸堤防の間が最も狭くなる。しかもこの部分に入間川が合流する。入間川へのバックウォーターの心配はないのか?
A荒川河川整備計画で、堤防強化など進めていく。
Q荒川河川整備計画は、200年に1度の降雨に対応するものか?
A100年に1度の降雨にたいする計画
Qそんなことは荒川河川整備計画に書いていないのでは?
A計画は200年に1度の降雨としているが、当面は100年に1度の降雨に対応する計画としている
(入間川堤防強化は、100年に1度の降雨にしか対応していない・・・)
JR川越線のかけかえ工事
Q事業とともに行われるJR川越線の架け替えについて。架け替えとともに複線化という要望が強く地元からでているが
A川越線の架け替えと低くなっている堤防のかさ上げはなるべく早く先行してやりたい。複線化はしない。