11月22日前原かづえ県議と守屋ひろ子県議は、愛知県春日井市にある愛知県医療的ケア児支援センターを視察しました。同センターは県医療療育総合センター内にあります。
埼玉県は、来年度県医療的ケア児支援センターと地域医療センター1カ所を新設します。
そのため今年度「埼玉県医療的ケア児支援センター等あり方検討会議」を5回開催し、県直営の県センターと圏域センター4,5カ所を新設するとの報告書をまとめました。
この構想の先進例となったのが愛知県のセンターです。
愛知県のセンターは今年2022年4月1日に設置されました。地域では対応困難な専門性が必要な相談への対応や、看護師、介護職員等の医療的ケア児への支援を担う人材の育成を行っています。
市町村の医療的ケア児コーディネーターを中心に専門機関が情報を共有しみんなで家族を支援します(上図)この仕組みが充実したものになるよう専門的・広域的な立場から支援するのが基幹支援センターや地域の支援センターです。
懇談には、県医療療育総合センター地域支援課長の宇佐美紀浩さんとあいち医療的ケア児支援センター課長補佐で看護師の川合由紀さんが応対してくださいました。
基幹支援センターは4人体制。6か所の地域支援センターは1~2人の体制です。しかし、県の4人も医療療育総合センターの兼務です。
医療的ケア児支援法以来、保護者からは普通の保育所や学校に入りたいという相談が増えているそうです。センターとしては保育士の研修や看護師専門研修も開き受け入れ施設の拡充に努めています。
情報収集や・発信にも取り組み、非常電源の情報収集・提供、ウェブサイトの作成も行っています。
療育センターには「このはネット」という障害児の保護者と支援者情報共有システムがありますが、医療的ケア児対象のシステムも考えているとのことでした。
県医療療育総合センター中央病院副院長兼あいち医療的ケア児支援センター長の三浦清邦先生が、お忙しい中参加され、ごあいさつをいただきました。
8年前まで、重度心身障害児のためのベッド数は愛知県が全国最下位だった。そのため、11の圏域すべてに重心のための施設をつくろうと4施設をつくった。医療的ケア児の地域センターはこれらの施設が母体となってできたとのことです。
特別支援学校の問題、地元小学校へ進学したいなど、教育部局との連携も必要ですが、まだまだこれからだそうです。
愛知のセンターも出発したばかり。しかし、1歩踏み出していることには、大きな意味があります。
埼玉のセンターは、基幹支援センターが来春オープンしますが、地域センターは川越市のカルガモの家の1か所のみです。早急に地域センターを増やすべきです。