1月24日、秋山もえ県議は「福岡県性暴力根絶条例と性暴力加害者対策」についてオンラインで福岡県の生活安全課とレクを行いました。
福岡県は2019年「福岡県における性暴力を根絶し、性被害から県民等を守るための条例」が制定されました。条例制定の過程は担当者がいなかったため詳しい内容については聞くことができませんでしたが、条例が制定されたことで、「子どもの相談に対応や性犯罪の被害者の治療費の公費支出の拡大などができるようになった」とのことでした。
【被害者支援】
福岡県には福岡犯罪被害者支援センターで性犯罪被害者の支援を行っています。1年で5000件の相談にのり、面談やときには医療機関、警察などへの付き添いも行っています。
前述の公費支出の拡大とは、性犯罪被害者が相談に来て医療機関にかかり、緊急避妊ピルを処方されたり、様々な治療を受けたときの治療費は公費負担でしたが、さらに相談窓口に最初は来なくて、妊娠がわかったときの中絶費用も公費でできるように拡大されたそうです。
担当者は「条例制定はやれることが拡大される。本当に強い」と語っておられました。
埼玉県にも犯罪被害者援助センターの中に性暴力等犯罪被害専用相談電話(アイリスホットライン)がありますが、年間1700件ほどの相談で、付き添い支援などは行っていません。被害者支援の強化が必要です。
【加害者対策】
性暴力加害者対策については2020年5月に性暴力加害者相談窓口を設置し、再犯防止専門プログラムの実施などを行っています。
相談受付件数は2020年年度(5月~)が78件、2021年度(10月末まで)が72件。最も多い相談が盗撮でした。相談の多くが1度罪を犯し、警察に逮捕された経験を持つ人が、また罪を犯すのではないかと相談してくるケースだそうです。
相談は常勤の精神保健福祉士がまずは電話で受け、再発防止専門プログラム(6回から20回)を受けることなど判断するとのこと。
担当者は「相談窓口を設置してまだ2年もたっていないので、どんな成果があったのかと聞かれると、はっきりしたことが言えないけれど、プログラムを最後まで受けた人の中で再犯した人はいません」と語りました。
【学校での教育】
学校にはアドバイザーを派遣し、出前授業をするなどの事業も行っており、「授業は小5から中学校、高校で行い、それぞれの学校で1回は受けるので、3回は受けることになる。それぞれの発達段階にあわせて話をしている。来年度は全県の学校で実施する予定」とのことでした。
秋山もえ県議は「性的虐待が行われていたとしても子ども自身がそれを性的虐待とは気がつかないということがありますよね。そうしたことから学校で教えるというのは非常に大事ですね」と語りました。