12月24日埼玉県農民運動連合会は2022年度の予算要望を提出し、担当部署と懇談しました。懇談には農林部副部長も参加しあいさつしました。党県議団からは秋山もえ県議が同席しました。
秋山もえ県議は冒頭「どれも切実な要望です。農林部のみんさんにはぜひ積極的に受け止めていただきたい」とあいさつしました。
要望書はコロナ禍での過剰在庫による米価大暴落から農業経営を守るために県独自の種苗代の補助を行うこと、農業試験場の職員の増員、国が進めている越辺川の遊水地予定地に埼玉県有数の大農家の田畑が含まれていることから、計画の変更を国に求めることなどを求めています。
種苗代の補助について県当局は「米価暴落は過剰在庫によるものであり、この過剰在庫をなくし、米価を上げること、今後にもつながる販売促進を行っていきたい。米をたくさん消費者にかってもらうために、県産米購入に対してポイント付与による購入の補助を行う」と答え、種苗代等への補助金を出すことでの農家支援には背を向けました。
「加須市が、次期の水稲作付に向けた種苗費相当額(上限100万円)の助成を決めたことを皮切りに、春日部市・幸手市・久喜市・蓮田市・白岡市・宮代町・杉戸町で同様の助成が議会で可決予定です。八潮市では農業者等への5万円の給付が決まりました。市町では、コメ農家を救済しようという懸命な努力がうまれています。このままでは農業をやめざるを得ない人がたくさん出てしまいます。全県で行うために県として取り組んでほしい」と訴えました。
越辺川の遊水地計画については、遊水地の予定地になってしまった農家さんからは「一生懸命やっていても『簡単にここを遊水地にします。水に沈んでも補償はしません』という。こんなんではやってられない。農業は衰退の一途をたどっていくと思います。そういう状況を政治行政がつくってるんです」と切実な訴えがありました。
県は「国土交通省と1回話をしました。調整していく段階だと思っていますので、県としてもご支援していきたいと思っています」と回答しました。
この農家さんは「遊水池を作ることに反対ではないが、別の案をもってほしい」と述べました。
最後に副会長から「いまの農業の衰退は国の農政の責任。埼玉県は農業を基幹産業にするんだ、埼玉から国を動かすんだという気迫をもって取り組んでいただきたい」とまとめのあいさつがありました。