8月23日 柳下・村岡県議は加須市の「市民発電所」を視察しました。
山林を切りひらき環境破壊をしないソーラー
農地で耕作を続けながら、その頭上に太陽光発電パネルを設置して売電するソーラーシェアリング
ここ、加須市第2市民発電所は珍しい、田んぼのソーラーシェアリングです。
地面に大規模なパネルを置いてしまうと、それ以上は活用できませんが、これなら農地をつぶす必要がありません。山林を切りひらいて環境を破壊することもありません。
7~8年で融資は完済見込み
1500㎡でコメを作っていると、暴落の中で10万円程度の収入にしかならず、原材料費にもなりません。
ソーラーシェアリングによる発電は年間約10万キロワットです。設置費用は約1600万円で個人として融資を受けたり、市民・団体から出資を受けたりして初期費用をつくります。売電によって7~8年で完済できる見通しです。
市民発電所完成が今年5月。それから売電実績は当初見込んだ通りだそうです。
パネルのおかげで高温障害が避けられる
見込みと違ったのは、パネルの下では日照不足で作物の生育が悪いとされてきたにもかかわらず
むしろ、パネルによって、高温障害が予防できるということです。
パネルの下の温度は、パネルの外の温度より2度ほど低温でした。
農家継続の足しにしたい
「農家が農業を続けていくためのたしにしたい」
営農継続が松本さんの目的です。
一方で、土地の所有や耕作は農業者ですが、ソーラーパネルの運営は全く別会社で
売電収入のほとんどがソーラー企業のもの、という例が一般的になっています。
ソーラー企業の出資者は多くの場合不明で、他国の企業だといわれています。
「これでは、ソーラーが地域の利益にならない」
市民発電は、地域の農業者のための利益を生み出すものです。
高すぎる初期費用や、農地転用の際の書類の煩雑さが農業者自身がソーラーシェアリングを運営できない要因として挙げられます。
党県議団は、農業者や市民への有利な融資制度や、農地転用事務などの軽減などを研究していきます。