党県議団は17日、台風18号の豪雨災害に関して以下のとおり県に申し入れました。
2015年9月17日
埼玉県知事 上田清司様
日本共産党埼玉県議会議員団
団長 柳下礼子
台風18号による豪雨災害に関する申し入れ
台風18号に伴う記録的大雨によって、茨城、栃木、宮城3県では深刻な被害が発生し、特に茨城県常総市では、鬼怒川の堤防が決壊し甚大な被害となりました。埼玉県内でも、多くの県道・市道が冠水し、床上・床下浸水の被害は越谷市や春日部市など県東部を中心に1,856棟にのぼりました。東武スカイツリーラインでは線路の冠水で列車が運休するなど、市民生活に深刻な影響が及びました。被災されたみなさまには、心からお見舞い申し上げるものです。
党県議団は11日、浸水被害の大きかった越谷市の船渡、弥栄町、大杉地域を回り、現地調査を行いました。被災した住民からは「避難場所まで行けるような状況ではなかった」「防災無線が聞こえなかった」「新方川の堤防沿いの道路の継ぎ目から水が染み出ていた」との声が寄せられました。また、トラック3台などが水没した建設業の社長は「保険では修理費用はまかないきれない」「特別な事態だとの情報があれば、対策をとったのに」と訴えていました。大杉地域では、収穫前の田んぼがまるまる水につかり、稲への影響が心配されています。
今回の豪雨災害をうけ、大雨による被害から速やかな復旧・再建を図るとともに、今後の災害対策に生かすために以下の通り申し入れるものです。
記
一、 茨城県常総市への災害支援を引き続き行うとともに、避難指示の遅れなど様々な課題が指摘されている今回の豪雨災害からしっかりと教訓に学び、今後の防災対策に生かすこと
一、 農業被害の実態をすみやかに把握し、農家への支援について万全の措置をとること
一、 春日部市で越水したとも言われる危険な新方川はじめ県管理河川について、護岸や堤防などの総点検を緊急に実施し、必要な対策を行うこと。国管理河川についても、堤防などの総点検を実施するよう国に要望すること
一、 浸水被害をうけた事業者に対し、営業再開のための支援を強化すること
一、 浸水被害をうけた住宅への消毒作業が一刻も早く実施できるよう万全をつくすこと
一、 防災無線はもちろん、メール、SNS、個別訪問などあらゆる方法で住民に災害情報が届く仕組みづくりを研究し、市町村を支援すること
一、 浸水被害の危険性が高い地域では、避難所を早期に準備し、高齢者や障害者が予防的に早めに避難できるよう対策を講じること
一、 各自治体や水防組織などと協力し、水害への危機意識を高め、早期の避難行動をとれるよう県民への啓発活動をいっそう強めること
以上