5月19日、守屋・秋山もえ両県議は、党東松山市議団とともに、
太陽光発電施設による乱開発規制に尽力してきた市民団体の方と懇談しました。
生態系保護協会東松山・鳩山・滑川支部の小山正人さん(右)は
鳩山町の熊井の森への太陽光発電施設設置計画をきっかけにこの運動を始めました。
「熊井の森はサシバ・ミゾゴイのような希少な野鳥が来る森です。
都心から1時間程度で来れる場所にこんな貴重な森があるのは、めったにないこと」
と思いを語っていました。
比企丘陵にはFIT法に認定されている施設が1700ほどあります。
そのうち半分が未稼働です。
シンポジウムや講演会、フィールドワークに取り組んできました。
熊井の森では地権者と話し合い、事業者と協定を締結し、乱開発を抑止しています。
あるだけでなんの役にも立っていない法律・条例
小山さんは、日本の法律や条例の不十分さを厳しく指摘しました。
FIT法では、施設計画認定にあたって、住民や関係者への説明会が義務付けではありません。
開かれた場合も事業者によって、説明会の内容はまちまちです。
多くの自治体に条例はなく、ガイドラインしかありません。守る守らないは業者次第です。
県農林部の林地開発許可について、一昨年林野庁が「住民の意見をきく」ように通達し
兵庫県などでは取り入れられましたが、埼玉県では昨年5月の段階で変化がありませんでした。
残地森林割合を基準に取り入れていますが、割合を守ればいいというだけで
生態系への影響は考慮されていません。
希少種保護条例についてはオオタカの営巣地以外は開発を抑制することはできません。
「希少種リストであるレッドデータブックは平成19年から全く種類が増えておらず、保護区も増やしていない。
ミゾゴイとサシバも希少種に加えてほしい」と県に強く要望しています。
鳩山町のごみ処理場予定地の希少種コクランについても
移植するだけ、しかも市民の立ち合いもさせない、移植先も知らせないという状態だったそうです。
小山氏からは「ぜひ、環境アセスメントを20ヘクタール以上の施設から、もっと小規模に規制強化をしてほしい」と要望されました。
小山氏は鳩山町に条例制定を働きかけています。その経験から各地の優れた条例やガイドラインを紹介していただきました。
守屋県議は
「国は机上で、現場の状況を知らずに太陽光を進めています。
ぜひ、県にモデル条例をつくらせたい」と語りました。