6月22日、守屋裕子県議は一般質問を行いPCR検査体制の抜本的な強化、検査対象の大幅な拡大と、中小企業・個人事業主への支援について質問しました。
検査を絞っては第2波に対応できない
埼玉県保険医協会の調査では、PCR検査が必要だと判断した医師の約6割が 検査を拒否された経験があると答えています。党県議団は、帰国者接触者外来および発熱外来PCRセンターの委託を受けている「ふじみの救急クリニック」の院長と懇談しました。院長はPCR検査を増やす必要性について、「当院ではこれまでも独自の検査を行ってきました。そもそも36度8分程度の発熱での肺炎患者も多く、37度5分を4日間というのはナンセンスです。ピーク時には1日に250件のPCR検査を実施しました。今後は、症状のない方も検査して隔離していかないと感染拡大は防げません。そもそも日本全体の検査能力2万件が満杯になったことはなく、検査をしぼってきた今までのやり方では第2波に対応できません」と語っています。
集団感染防ぐため、施設の職員・入所者全員検査へ
守屋県議は、第2波に備え、PCR検査体制を抜本的に強化し、無症状者にも積極的に検査を実施するべきだとして、知事に質問。特に集団感染の恐れがある医療機関、介護施設、障害者施設などでのリスク管理のために、そこで働く職員、入所者のみなさん等、全員をPCR検査の対象にすべきだと強調しました。これに対し知事は「PCR検査を症状のない方全員に実施することは想定していない」としつつ「施設内で陽性者が発生した場合には、緊急性が高いことから濃厚接触者全員に対して迅速に結果のわかる衛生研究所で検査を行う」と答弁しました。また守屋県議は、かかりつけ医を受診しようとしても、感染を防ぐため受診を断られる事態が生まれているとして、発熱外来を増やすよう求め、保健医療部長は「発熱外来を併設するPCRセンターは12か所まで増えた」として、引き続き働きかけていくと答弁しました。
支援金・家賃補助は迅速に支給を
緊急事態宣言による「休業・自粛要請」に応えた事業者への助成や給付が、2カ月に及ぶ緊急事態宣言が解除された段階になっても、多くの人に届いていません。中小企業個人事業主支援金第一弾は6月17日朝の時点で申請件数5万8441件、決定が3万7737件 68%という状況です。守屋県議は審査の迅速化と大幅な体制強化も行い、第1弾の残りの32%と追加で決定した10万円の第2弾の支援金、また新たな家賃補助を迅速に給付すべきと質問。知事は「支援金についておおむね迅速に給付ができている」としつつ、「議員ご指摘のとおり十分な体制を確保し、審査の迅速化を図り、支援金の第1弾、第2弾、家賃補助について引き続きスピード感をもって取り組む」と答えました。
国、県、市の支援ワンストップ窓口で
守屋県議は一定の社員数のいる、中小企業が主体の工業団地でも、国の持続化給付金、雇用調整助成金、県の支援金、県の制度融資と様々な制度があり、申請の仕方も異なり、非常に苦労していると、県・国等の申請等をワンストップ窓口で対応するよう求めました。これに対し産業労働部長は「これまでの連携の成果を踏まえ、国、市町村、支援機関と調整し、利用する企業にとって利便性の高い相談体制を検討していく」と答弁しました。