幼児教育無償化法の拙速な成立によって、さまざまな懸念が広がっています。
認可外保育施設の基準すら満たしていない保育施設も、無償化の対象となるという点もその一つです。
5月29日秋山もえ県議は「赤ちゃんの急死を考える会」と懇談しました。
川口市のAさんは、川口市内の24時間認可外ベビールームで生後3か月の長男を亡くしました。仕事の面接のため、初めて預けた日に、長男は、同施設でフェイスダウンの状態で亡くなりました。預けられてから1時間の間ずっと泣き続けたにもかかわらず、まともに抱き上げることもしてもらえませんでした。
この時保育士は資格者2名、無資格2名の4人で、20人以上の子どもを保育していました。昼食時で、調理士もおらず、保育士は一人も赤ちゃんベッドのそばにいませんでした。
保育士は、研修も受けておらず、蘇生法も「わからなかったんですよ」(保育士談)AEDも設置されていませんでした。
保育施設のHPには「いつでも笑顔で子どもを帰します。」と書かれており、口コミ欄にもいいことばかりがかかれていて、Aさんは安心してこの保育施設に子どもを預けました。
同席した赤ちゃんの急死を考える会の阿倍さんは、
「預ける側は、施設の実態は知りません。
幼児教育無償化は、このような施設でも預ける場合無償化となり、
国がお墨付きを与えることになります。
これでは、劣悪な施設がどんどん増加しかねません。
最低限、公的無過失保険に入れないようなところは、
無償化の対象施設から外してほしい」
と、語りました。
保育施設には、
①保育所・幼稚園・認定こども園など認可基準を満たしている施設
②小規模保育施設、企業主導型など認可外基準の50%程度満たしている施設
③保育ママやファミリーサポート、認可外保育施設のように、さらに低い基準以下の施設があります。
このような、施設全てが、無償化対象施設となることに、会は「子供の命が守れない」として
反対しているのです。
秋山もえ県議は
「保育所の待機児童対策が進められてきて、質の悪化がこれからの課題というときに
幼児教育無償化で、一気に劣悪な保育施設が広がっていく可能性がある。
保育の歴史を大きく転換させかねない法律。
全力で、取り組んでいきます」
と、語りました。