6月17日県議団は三芳町にある特別養護老人ホーム「みずほ苑」を視察しました。
大澤新治理事長、大澤静子施設長ほかのみなさまと懇談後、施設内を見学しました。
特別養護老人ホームみずほ苑 定員86人 2005年開設 他に在宅介護支援センター、デイサービスセンター 居宅介護支援事業所併設 |
基本報酬引き下げで月150万円減額
懇談のテーマである4月からの介護報酬引き下げの影響について
施設側は、
基本報酬が一人1万円から2万3千円減、月額、おおむね150万円の減少で経営的に非常に苦しいと語りました。
全国的には、特別養護老人ホームは年間6%1500万円の基本報酬減だといわれています。
加算をとればいいというが・・・
厚労省や埼玉県は、加算をとれと指導していますが
処遇改善加算は、加算をとると給与を引き上げなければならないので、法人経営に影響はありません。
また、対象は介護士のみなので、看護師や相談員、ケアマネ、調理士、運転手には加算がありません。しかし、介護士の給与を引き上げる場合、これらの職種も引き上げざるをえず、この部分は法人持ち出しです。
また日常生活継続支援加算は、新規に要介護4以上の方を受け入れなければならないので、職員の負担が重く、加算をとれません。
介護度の低い人の締め出しによって
この4月から国は、特養への入所者を原則要介護3以上として、要介護2以下を締め出しました。
「要介護2でも、認知症などもっていると徘徊がひどく、一番大変な時期です」とのこと。
そのほかにも、これまで低所得者で居住費・食費負担軽減がされていた利用者に対しての、認定要件が厳しくなりました。これまで必要なかった資産額の報告が必要とされたり、世帯分離を認めず配偶者の収入によって認定が受けられなくなります。
高齢のみなさんは申請も大変ですが、申告漏れがあると追徴もあります。
職員の確保のために、奨学金拡充を
みずほ苑の職員配置は、定められた基準の利用者3人に対し、1人の職員を上回る2:1に近い数を配置しています。
現在は職員の確保がパート正規にかかわらず大変です。
近くに大型ショッピングセンターができたことから、そちらに流れる傾向があります。
介護職の確保のために、埼玉県での就業を誘導する奨学制度の拡充が要望されました。