12月10日、金子まさえ県議は本会議一般質問で、児童相談所の体制強化、県立特別支援学校の過密解消について取り上げました。
越谷児相・草加支所、職員増員5年で5人のみ
越谷児童相談所は7市3町を担当し、その人口は128万7千人と県内最大です。うち草加支所が54万9千人を担当しています。
3年前に比べ、越谷児相の担当地域の人口は約2万人増え、3590件だった相談件数が、昨年度は5812件と増加しています。一方職員は65人から5人しか増えていません。金子県議は、越谷児相のトイレ改修など施設整備と、職員体制の強化を質問しました。福祉部長は、他の児相も含め順次トイレ改修を進め、職員体制確保に努めると答弁しました。
草加支所は、草加保健所の一部に間借りし、総務職員も配置されていません。草加支所を本所に格上げし、移転整備すべきだと迫り、福祉部長は「本所化の検討にあたり、現在の庁舎を利用することを踏まえて検討する」と、本所化の方向を答弁しました。
児童相談所の一時保護所697人から992人に激増
越谷児相には一時保護所が併設されています。定員30名の一時保護所に2歳から18歳までの31人が入所。給食室の食器や、掲示板の備品などがかなり古く、改善が必要です。また、昨年までは常駐だった医師が退職し、診察日が減りました。一時保護所の平均入室日数は42日で、最長では1年を超す例もあります。せめて高校生の個室化、備品の整備、医師の巡回数を増やすよう、要求。福祉部長は必要な備品の整備・更新、必要な診療体制の確保に努めると答弁しました。
県内に一時保護所はたった4か所で、5年間で利用児童数は697人から992人に激増しており、金子県議は増設を求めました。福祉部長は、県内一時保護所の入所率は9割だとして、増設について検討すると答えました。
児童・生徒が倍増!教室も給食施設も、もう限界
草加かがやき特別支援学校は、2013年に知的障害児216名44学級で開校しましたが、わずか6年で400名、79学級にほぼ倍増しました。教室不足から1教室を2学級で使用し、校内8の特別教室を普通教室に転用。最大560食提供できる給食施設が限界を超え、管理職と事務職員は弁当持参です。給食時は、トイレが隣接する玄関ホールが、配膳カートと児童生徒でごった返します。金子県議は早急な増設、分校や本校の新設を求めました。
県教委は来年度越谷西特支に高等部生徒を振り分け、翌32年度に川口特支へ小学校1年生を振り分け、平成33年に戸田翔陽高校敷地に新設する特支開校に振り分けることにより、大幅に過密は緩和されると答えました。
しかし金子県議は、今後3年間で草加かがやきの児童生徒のさらなる増加が見込まれること、越谷西と川口特支双方が過密状態であることから、生徒振り分けで対応するのではなく、増設、新設をすべきだと厳しく指摘しました。これに対して、教育長は「特別支援学校の施設整備を含めた環境整備に関する計画を策定するため、局内に策定検討会議を設置した」として、この中であらゆる可能性を検討したいと答弁しました。