11月29日、日本共産党埼玉県議団は埼玉県立越谷特別支援学校を視察しました。県議団から金子正江、前原かづえ、秋山文和県議が参加し、党越谷市議団も同行しました。
236人が学ぶ大規模校
同校は1977年4月に開校し、現在小学部、中学部、高等部の3学部、合わせて236人の肢体不自由児が学んでいる学校です。通学が困難な生徒のために訪問教育も行っています。
懇談の中で、小池浩次校長から現在の学校の現状と課題が話されました。校内には1人あたり月100時間で勤務する非常勤の看護師が3人、看護師の資格がある教員が3人、そして研修を受け、タンの吸引等の医療的行為が出来る教員が31人います。
親が来校し自分の子の世話をする場合も
医療的ケアが必要な生徒は37人が在籍しており、医療的行為が出来る教員 はそれぞれ受け持つ生徒が決まっていて、各々その子の状態に合った医療的行為をします。そのため、対応する教員が休んだりすると、親が来校し自分の子の世話をすることもあるそうです。
49%が障害の重い生徒で、てんかんの発作や呼吸が浅くなる症状等で月に一回は救急車による緊急搬送もあるといった厳しい実態も話されました。
最も長い通学時間は1時間半
現在、通学区域が7市1町にまたがっているために、バス通学児童の中で最長通学時間は1時間半を要するという状況です。そのため長時間、バスに乗っている生徒は体が痛くなるために絶えず体の向きを添乗員が変えなければならないといった問題も出され、学校側からは「通学区が狭まればもっと子どもが楽になるのに」といった意見も話されました。
廊下にはたくさんの備品が
懇談後、小松校長の案内で校内を見学しました。
壁にはたくさんの学校の取り組みや行事を知らせる掲示物、生徒の作品が貼ってある一方で廊下には黒板やボール、運動器具などが置かれてました。
車座でおこなっている職員会議
さらに教員全員が集まれる会議室が無いため、床に座り車座になって職員会議をしている多目的室も案内してくれました。小松校長は「もっと教室や部屋があれば荷物も収容できるのに」と語ってくれました。
校内を回りながら学校側は「今、生徒数に対し教室不足は深刻、もう校内はいっぱいです」と語ってくれました。