「議会の決議を遵守することを求める決議」への反対討論

10月12日、9月定例会閉会日の本会議で、金子正江県議が「議会の決議を遵守することを求める決議」案への反対討論を行いました。以下は全文です。

 

日本共産党の金子正江です。党県議団を代表して、議第37号議案「議会の決議を遵守することを求める決議」案について反対討論を行います。

 

本決議は、今年9月3日付の新聞記事に掲載された「全国知事会の認識を問う決議」に関する上田知事の発言を「知事としての見識が疑われる内容」と問題視し、自民党から提案されたものですが、以下の理由により反対です。

第一は、本決議案はそもそも決議の体をなしているとはいえないからです。提案動機は9月3日付の新聞記事のみで、知事本人に発言の真意を質したうえでのものではなく、何が「知事としての見識が疑われる内容」であるか理解できません。決議を県議会の意思として議決することは政治的にとても重いものであり、このような稚拙な決議を議決すること自体、恥ずかしいとしか言いようがありません。

第二は、本来、議会の意思を示す決議は全会一致が望ましいにもかかわらず、その努力の放棄を容認しているからです。県議会の決議を知事が尊重することは当然のことであり、だからこそ、決議の議決にあたっては全会一致による提案をめざし、最大限の努力がなされるべきです。しかし、そのような努力がなされたとは言えません。

この間、本県議会においては、最大多数会派である自民党の意思だけで同様の決議等の強行が繰り返されています。このような決議の乱発は、むしろ、埼玉県議会の信用と権威を失墜させるものである、と指摘して討論といたします。