9月8日、国保問題学習交流会が日本共産党埼玉県議団主催で行われ、県内16の市町村から27人が参加しました。
今年4月から国民健康保険事業が市町村と都道府県の共同運営(財政運営責任は県)になりました。そのことによって現在、影響を受けている市町村の状況を交流する目的で学習交流会は開かれました。
共同運営を機に多くの市町村で値上げの方向に
前半は秋山県議が国保の共同運営後の問題点・課題点を資料をもとに説明しました。秋山県議は「共同運営開始から6ヶ月が過ぎ、県内31市町村で税率改正を行い、43市町村が国保の限度額を引き上げに踏み切った。この事に象徴されるように全体的に値上げの方向に走っている」「国による3400億円の財政出動があった上、県の保険医療部長は『新制度への円滑な移行の観点から、被保険者の急激な負担増は可能な限り避けることが望ましい』と答えたにもかかわらず今の現状はそうはなっていない」と指摘しました。
各地の切実な状況が明らかに
後半では参加者が発言を行いながら交流する時間となりました。「市は今後6年間で赤字(法定外繰り入れ)の解消を宣言した。事実上の値上げ宣言」「値上げをしない見通しと言っていたのに市は値上げに踏み切った」「均等割りによって子どもの多い世帯の負担が増大してしまう。負担を減らしていきたい」など各地での切迫した情況を訴える発言が相次ぎました。
会の最後に前原県議が閉会の挨拶をおこない「今、生活困窮者にたいして手を差し伸べるのが自治体の本来の役目。今の国保の情況はそれとは反対の方向になっている。お互いに情報を共有しながら一歩づつ前進していきましょう」と結びました。