9月7日、党県議団は特色ある教育実践を進める県立皆野高校を視察で訪れました。秋山文和、金子正江、前原かづえの3県議が参加し、松本英和校長、浅見和義教頭らが対応しました。
地元の常山知子町議も同行しました。
同校は創立53年、生徒数120人あまりの県内でも最小規模の商業高校ですが、生徒を伸ばすための一番良い教育を提供しようと資格取得や学習支援を重視し、教職員みんなで特色ある魅力的な教育実践をしています。
とくに有名なのがジビエを使った”激推イノシカバーガー”。マーケティング授業の一環として、生徒が地元業者らと協力して商品開発しました。30もの商品アイデアを出し合い、地元のジビエを使った商品にたどり着きました。教頭先生は「地元密着の商品開発が成功の秘訣」と話していました。
イノシカバーガーは地元のベーカリーや生徒による出張販売で売っていますが、数量限定であっという間に完売する幻のヒット商品です。マスコミで何度も取り上げられ、いまでは皆野高校の代名詞になりつつあります。
さらに今年は、地元の秩父音頭まつりで「着物のまち歩き」を町や商工会とのコラボで企画するなど生徒を主役にした地域密着型の教育活動を推し進めているとのことです。他にも、長い間、近くの保育園や幼稚園との相互交流や道路の清掃活動など地域に貢献する取り組みを推進しています。
授業では、1学年40人を3クラスにわけた少人数クラスで勉強がわかるまで丁寧な指導をすすめ、勉強が苦手な子も着実に成果を上げています。また、さまざまな発達上の困難を抱えている生徒も少なくないため、今年度から県内5校のモデル校の一つとして高校通級指導学級も始めています。とにかく目の前の1人ひとりの生徒にとって何が必要かを考え、生徒を伸ばすうえで一番よい教育を提供することに力を尽くしている姿が印象的でした。
他にも図書館やパソコンルームなどを見学しました。
県教育局は特色ある高校づくりのためにと学校規模や入試低倍率などを基準に全県で10校あまりを新たに統廃合する計画を打ち出しています。しかし、皆野高校の教育実践を聞き、一人一人の生徒と正面から向き合い、地域密着型でがんばる学校こそ生徒にとっても地元にとっても魅力のある素晴らしい学校だと強く実感しました。
対応していただいた教職員のみなさん、ありがとうございました。