6月26日柳下礼子県議団長は、本会議一般質問で地元所沢市にある国立病院機構西埼玉中央病院の地域周産期母子医療センターの再開を求めました。また、障害児の放課後等デイサービスを取り上げました。
2012年以来、本会議で再開を要求―悲願の実現
西埼玉中央病院は、NICU9床を備えていながら、新生児の専門医の不在により地域周産期母子医療センターが2012年より休止しています。これまで産科医の確保、小児科医の確保など努力が重ねられてきました。
この地元の悲願である、NICU再開について柳下県議は追及。本多麻夫保健医療部長は「西埼玉中央病院をはじめ様々な関係者の長年の努力の結果、平成29年4月に新生児科の指導医1名を県外から招聘するとともに小児科常勤医7人体制を確保した」として「西埼玉中央病院からはNICU再開に向け一定の準備がととのったことから、3床を来月中には再開すると聞いている」と公表しました。
柳下礼子県議は、2007年以来一般質問などで同病院をとりあげてきましたが、特に2012年の地域周産期センター休止の際は、最初に県議会本会議で再開をもとめ質問しています。さらに、9床再開目指して、同病院を支援します。
放課後デイの2割が廃止の危機に
2012年に放課後デイという形態が出来て以来、事業所数は急速に増えています。ところが、この4月の厚労省による報酬の改定によって、放課後デイが重大な岐路に立たされています。障害のある子どもたちの放課後保障全国連絡会の緊急調査によると、実に約2割の事業所が廃止の危機にあるというのです。
6月12日には、障害児施設の職員と保護者が国会内に集まり、報酬削減見直しの要望書を厚労省に手渡しました。参加者から「職員の給与をカットしないと運営が成り立たない。」などの切実な声が寄せられました。
報酬改定の影響調査と国への要望を求める
柳下県議は「今回の報酬改定は、入所施設やグループホームなど入所系障害者施設に比べて、就労支援やデイサービスなど通所系施設が黒字であることから、通所系を改定したとのこと。そもそも、国の障害者施策じたいが不十分であり、通所系の報酬を入所系にまわすようなやり方は絶対に認められません。」として、報酬改定の影響調査と、放課後デイの報酬の改定見直しを強く国に働きかけるべきと要求しました。
「今後の運営が厳しくなった」という意見があると福祉部長
これに対して知久清志福祉部長は、報酬改定について重度者や医療的ケア児の支援などに重点的に配慮したものとしつつ「今回の改定では放課後等デイサービスの報酬体系の大きな見直しがあり、事業者への影響が懸念されたため、事業者や団体に聞き取りを行っている」「その中には改定前の報酬に比べ収入が下回る事業所もあり、今後の運営が厳しくなったなどの意見があった」「改定は4月だが、実際払われるのは6月ということもあり、現時点ではまだ定かになっていない」として「引き続き運営状況の確認を行いつつ、国の実態把握の結果と照らし合わせ、改善すべき点については見直しを行うよう強く働き掛ける」と答弁しました。