3月1日、村岡正嗣県議は埼玉県議会定例会において、県内初となる公立夜間中学開校について一般質問をおこないました。
公立夜間中学開校に向けた「人的支援」を行う。県が答弁
川口市は市内に来年4月に県民の長年の願いである公立夜間中学校を開校します。村岡県議は「川口市は、学齢期を過ぎた未就学者、卒業生の学び直し、外国籍の方など、市内に限らず県内在住者を受け入れる意向です。こうした市の姿勢に応え、県も全面的に支援すべき」と求めました。
その上で「不登校生徒など様々な困難をかかえた生徒たちの拠り所となれるよう、語学の支援員はもちろん、スクールカウンセラーなどを積極的に配置をするよう」求めました。
これに対し県は「幅広い年齢層や様々な国籍、学習履歴の異なる方々の入学が予想されるので、細やかで丁寧な対応が必要になる。来年度、開校へ向けた様々な準備を行うための人的支援を予定している」と答えました。
設立運動を担ってきた市民団体、県の協議体に参加してもらうべき
さらに村岡県議は、「今回の公立夜間中学開校は、『埼玉に夜間中学を作る会』と『川口自主夜間中学』の30年以上にわたる献身的なボランティア活動の成果」だとして、これらの団体の蓄積してきた経験とノウハウを生かすために、設置に向けた県の協議体にメンバーとして参加してもらうべきではないかと県の見解を求めました。
県は「長年の経験から培ったノウハウを学ぶことは大事」としながらも現在「関係市町村と民間団体との会議を設置していて必要に応じて見直しを図りつつ、既存の会議を活用していく」と答えました。
県、「子ども食堂の円滑な運営には市町村の協力が欠かせない」
村岡県議は「シングルマザーの多くは、ダブルワークなど過酷な労働に追い込まれ、子どもたちがまともに食事のできない状況も生まれている。そのような中、全国で子ども食堂が立ち上げられ、埼玉県でも83か所に広がっている」と示しました。
さらに、川口市内の子ども食堂の和やかな様子も紹介しながら、食事をきっかけにして地域の人たちがつながり、様々な困難を抱えている子どもたちのコミュニティとなっている子ども食堂へ県の支援を求めました。
次に食中毒やアレルギー事故を防止するための最低限の食品衛生指導の必要性や、子どもや福祉に関わる市町村職員への研修や子ども食堂を応援するネットワークづくりの必要性を県に質しました。
県は「子ども食堂の活動には、様々な形態がある。その形態に応じた最低限必要な衛生管理を指導していく」と述べました。
さらに「市町村や福祉協議会の職員などを対象に子どもの貧困対策や、子ども食堂に関する研修を行っている。来年度は、子ども食堂と子供の居場所づくりに関する先進事例を学ぶ研修会実施を、引き続き行っていく」、「子ども食堂の運営団体や支援団体などに対しては、関係者同士の交流会開催を通じてネットワークづくりを来年度も進めていく」と答弁しました。