障害者の入所施設を増やして 家族らが県と懇談

障害者の暮らしの場を考える会は1月24日、障害者の入所施設の建設などを求めて県の担当者と懇談をおこないました。県福祉部障害支援課の和泉芳広課長らが応対し、党県議団5人も同席しました。

はじめに村岡県議が「具体的な実態や要望をぜひ県に伝えてほしい」とあいさつし、足立会長は「知事が入所施設の必要性を認めた答弁にとても励まされた。高齢の親が大人になった障害の子どもの面倒をみている。入所施設の建設で一歩でも二歩でも前進できれば」と述べました。

懇談では、雪の影響で渋滞がおこるなど大変な中かけつけた障害者を抱える家族らが次々発言。入所施設の建設にかかる国の補助金の増額、県の入所施設の整備促進、人材不足の解消などグループホームへの支援の拡充、ショートステイの現状の改善などを訴えました。

「重度障害者も入所機能が地域にあれば、十分暮らせる。県北部の駅からタクシーで行かなければならないような施設では訪問回数も少なくなる。閉鎖的でない、開放的な入所施設を身近な地域につくってほしい」

「障害者と高齢者の支援は違う。障害者は生まれてから死ぬまで長い期間支援が必要。自分だけではこの子は守れない。自己犠牲のバザー人生はもうできない年齢になっている。親や福祉施設の熱意だけでは支えきれない。入所施設を増やしてほしい」

「一度ショートステイに入れても、『この子の面倒はみられない。ひきとって』ということも少なくない。入所施設をつくって、そこにショートの機能をつけてほしい」

「若い職員は現状の低賃金に不安をおぼえてやめていく。その変わりに定年後の方が面倒を見ている。夜間一人でみるグループホームもある。」

「人手不足はかなり深刻。グループホームの建設のめどが立ち、5万枚の募集ビラを配布したが、1件の問い合わせもない。建物を建てても、職員がまったく集まらず、結局運営できない。モチベーションを上げるだけでなく、職員の処遇を改善してほしい」

和泉課長は「初めて聞く実態もあった。今後の施策に生かしていたい」と話しました。

最後に秋山県議が「12月定例会の意見書の採択はとてもよかった。障害者施策を県単でもっとすすめてほしい」と要望しました。