11月28日、日本共産党の越谷市、草加市、八潮市、吉川市、松伏町の各議員団は県立の小中学校本採用教員の増員と少人数学級の早期実現を求めて県教育局と懇談しました。県議団からは金子正江県議が同席しました。
正規職への転換を!臨時的任用教員率を下げる抜本的対策を
冒頭、金子県議が「教員定数内における臨時教員の割合は依然高いままで改善されていない。解決に向けた前向きな回答をお願いしたい」と挨拶。
次に各議員から「教員定数に対して臨任教員は一割前後と高い水準が続いている。いじめや問題をかかえた子どもと向き合っていくには継続した指導が必要。数年で異動では対応がしにくい。」「子どもにとっては、その一年、一年は一回しかない。その時々に手厚い良い教育をするのは大事」「臨任教員率の引き下げは東京や他県では努力がされている。埼玉でもできない訳がない。」と次々に意見を述べました。
県からは「県としても現在の臨任教員率がこのままで良いとは思っていない。ただ長期的視野に立つと将来、子どもの減少などで教員が余ってしまうことも考えうる。そのことも考慮していきたい。率を減らす方向にしていきたいが、すぐに大幅な改善は難しい。」と返答。
少人数学級の実現でひとりひとりに寄り添った教育を
少人数学級の実現については「子どもにとっては、その一年、一年は一回しかない。その時々に手厚い良い教育をするのがどうしても必要」「少人数学級の自治体では先生と生徒の良い関係がつくられている。学力も高い。ぜひ全県に広げられるよう取り組んで欲しい。」と口々に要望が出されました。
県は「少人数学級は県としても努力していきたい。しかし県だけで実現するのは財源的に難しい。国にも大きく動いてもらえるように働きかけていきたい。」と述べました。
最後に「臨任教員をされている方が本採用され、子どもたちのために良い教育が環境がつくられるように本格的に頑張ってもらいたい」と再度、県に要望しました。
埼玉県教育委員会
2017年11月28日
教育長小松弥生様
本採用教員の増員と少人数学級の早期実現を求める要望書
日頃より、子どもたちのためにご尽力いただきありがとうございます。埼玉県立小・中学校において、定数内の「臨時的任用教員(臨時教員)」の配置が続いていることから、毎年改善を求めているところでありますが、抜本的な改善には至っていない状況が続いています。
毎年度契約である臨時教員は、契約年度直前までどこの自治体に配属されるか分からず、また、前年度の担任や他教員との引継ぎ等も不十分なまま4月から担任を受け持つケースも生じてます。いじめや不登校の問題が深刻化・複雑化するなか、不安定な雇用形態は問題解決をより困難にさせます。
教員の過度な異動により、いじめ等の課題に対する教員間の意思疎通が十分に図られず、また、教育現場に持ち込まれた教員の人事評価制度も、問題を潜在化させ解決の障害になっているとの報告も寄せられています。
第2期埼玉県教育振興基本計画における施策体系のトップとして掲げている「よさを伸ばす」、「わからないところをわかるようにする」ことを目的とした「一人一人を確実に伸ばす教育の推進」を実現するためにも、クラス当たりの児童・生徒数をより少数に改善し、目の行き届いた丁寧な教育・指導を推進することが求められています。
よって埼玉県教育委員会の責任においては、次の事項について早急に実施・改善するよう要望します。
記
①本採用教員を抜本的に増員し、定数内は全て正規教員を配置することにより、臨時的任用教員が担任を持つ状況を解消してください。
②新任教員の「経験人事」(5年での異動)や、7年から10年の機械的な移動をやめてください。
③人事評価制度を即時中止してください。
④一刻も早く少人数学級を実現してください。
以上よろしくお願い致します。
日本共産党越谷市議会議員団団長・山田大助
日本共産党草加市議会議員団団長・佐藤憲和
日本共産党八潮市議会議員団団長・郡司伶子
日本共産党三郷市議会議員団団長・稲葉春男
日本共産党吉川市議会議員団団長・佐藤清治
日本共産党松伏町議会議員団団長・吉田俊一