11月21日、前原かづえ県議は、昨年8月の台風9号によって深刻な被害をうけた富士見市山室地域と、隣接する富士見シティゾーンの視察を行いました。党富士見市議団が案内しました。
初めにシティゾーン計画予定地を視察
市によると、シティゾーン計画の南側には、すでにららぽーと富士見と市役所など公共施設が整備されており、今後北側のゾーンを産業推進ゾーンとして開発する予定です。
特に、写真後方は県の産業団地整備の可能性調査が行われています。
写真ではよく見えませんが、あたりは一面田んぼが広がる地域。湛水能力の高い地域です。ここは、昨年の台風9号の浸水地域と隣接しており、住民は開発によって、湛水能力が低下して水害が発生するのではないかと不安を募らせています。
市は、この地域を「緩衝緑地を配置し、周辺の観光と調和するように整備する」「市民の農園を整備し、人・花・緑・動物などが共生することによって、コミュニティが形成させる空間と防災施設としての機能を持たせるように整備していく」としていますが、このような姿勢を大切にして計画は進められなければなりません。特に近隣住民の声をよく聞く必要があります。
続いて、昨年の浸水地域を視察。
昨年溢水した図川は、地面から30センチほどコンクリートで護岸がかさ上げされていました。しかし、応急的なものであり、フェンスがその分短くなってしまい、子どもが上って遊ぶ危険が指摘されています。この地域は今年の台風21号でも床下など浸水被害をうけました。
総選挙の投票日の深夜、富士見市議団が駆けつけ、土嚢を積むなど救援活動に参加しました。
図川が流入する雨水幹線砂川堀も昨年溢水しました。図川と同様、応急的に護岸をかさ上げしており、その分フェンスが低くなってしまいました。
この砂川堀に流れ込む、第2砂川堀が、この台風21号で溢水しました。
写真右が第2砂川堀、左側を砂川堀が流れています。この溢水によって、昨年被害をうけた勝瀬こばと保育所が再び床下浸水の被害をうけました。繰り返しの被害に、地域として貯水機能を抜本的に強化する必要を感じました。
砂川堀が新河岸川に流れ込む、最上流にある蛇島調整池。これだけの広さにもかかわらず、地域の水害を防げていません。さらなる拡張が必要です。
同時に、この隣接地帯をシティーゾーンとして開発する際には、本当に慎重さが求められると感じます。
砂川堀の新河岸川への合流地点。
こんな樋門2つでは、豪雨の際に溢水してしまうのは当然です。現在、この樋門を拡張して、受け入れ流量を拡大する計画が進んでいます。しかし、完成予定は2019年度です。あと、2回の台風シーズンをどうやって乗りきるのか、住民は不安でいっぱいです。可能なかぎりの計画前倒しを市議団は求めています。