埼玉県議会で3月1日、日本共産党の秋山文和県議が一般質問し、マンションの老朽化対策やエレベーター設置などのバリアフリー化を求めました。
「老朽マンションのエレベーターなどの支援策、研究する」(知事)
公団住宅など1960~70年代に建てられた5階建て以下の共同住宅にはエレべーターがほとんどなく、高齢化した住民の在宅医療、在宅介護を困難にしています。
秋山氏は、民間マンションでエレべーターを後付け設置するには各世帯に数百万円の負担がかかり、設置が進まない原因になっていると述べ、UR(都市再生機構)が供給するマンションでも賃貸に比べて分譲ではエレベータ一が設置されていないと指摘しました。
県都市整備部長は、県内のUR賃貸マンションでは後付けエレベーターが約90基設置されているのに対し、UR分譲マンションについては「把握できていない」としました。
秋山氏は「設置を進めるにはマンション管理組合への財政支援が必要だ」と主張。国の社会資本整備総合交付金(補助率3分の1)の活用を提案し、その活用のために「県が条例や要綱を作って民間老朽マンションの長寿化・再生事業に乗り出すべきだ」と求めました。
上田清司知事は、福祉・医療の観点からもマンションの老朽化・バリアフリー対策の重要性を認め、「市町村とともに老朽マンションの長寿命化・再生などの支援策を研究していく」と答えました。
JR駅の「無人化」=早朝インターホン対応駅は県内で28駅
秋山県議は1月のJR蕨駅の障害者転落死にかかわって、県民が知らないうちにJR駅の人員削減がすすみ、始発から6時30分まで、駅員は対応せず、乗客がインターホンで近くの駅に連絡をとる「インターホン対応駅」が増加していると指摘。県企画財政部は現在埼玉県内で28駅がインターホン対応駅となっていると明らかにしました。そのうえで「県では地元市からの要望を踏まえ、改札係員を再配置するようJR東日本に要望」すると答弁しました。