6月12日、党県議団は立石泰広埼玉県議会議長に「県議会の民主的運営及び議会経費の適正化等に関する申し入れ」を行いました。
これは、議会の民主的運営と審議の充実、県民の多様な意見反映のため、議会運営及び審議、議会経費のあり方等について提案したものです。
伊藤はつみ県議より「議会改革のためにぜひ、協議の場をしてほしい」「委員会のネット中継も実現してほしい」「少数会派の議運オブザーバー出席をみとめてほしい」など、要望の中身を解説しました。
立石議長は「例えば、子どもを連れて傍聴できるようにできないかなど何かできないかと思っている。
どんな改革が必要か、各会派から意見をききたい。」と語りました。
申し入れ全文は以下の通り
埼玉県議会議長 立石 泰広 様
2023年 6月12日
日本共産党埼玉県議会議員団
団長 城下のり子
県議会の民主的運営及び議会経費の適正化等に関する申し入れ
議会の民主的運営と審議の充実、県民の多様な意見の反映のため、議会運営及び審議、議会経費のあり方等について、以下の通り提案いたします。議会改革の前進に、議長としてのイニシアチブを発揮していただきたく、強く要請します。
記
1、県議会改革のための協議会設置について
5月の代表世話人会において、議会改革についての特別委員会設置を求める意見があり、そのような場の設置は議会運営委員会の中で議論すべきだという意見もあった。民主的で開かれた議会の実現のために、各地で努力が進められており、所沢市議会では迅速な委員会議事録のネット公開などが取り組まれている。県議会においても議会改革についての協議の場をぜひ設けるべきと考える。
2,議員の発言権の保障について
(1)代表質問と一般質問について
議会は言論の府であり、本会議における議員の発言を十分保障する議会運営が求められている。一般質問については、無所属議員を含め全ての議員が少なくとも年1回行えるよう改善を図る。代表質問は全ての会派に認める。
(2)請願の取り扱いについて
請願の本会議討論を復活すること。
請願に対する各会派の採決態度を、議事録とホームページで公表すること。
3,議会の民主的運営について
(1)県議会の役職の公平な配分について
常任委員会や特別委員会、各種審議会等の役職は、少数会派も含め、各会派に公平に配分する。
(2)議会運営委員会の構成について
少数会派・無所属議員についても、オブザーバー出席を認め発言の機会を与える。
4,委員会運営について
(1)委員会の会議録作成について
予算特別委員会の審議については正規の会議録が作成されているが、常任委員会及び他の特別委員会については、発言の要点をまとめた会議録の作成に留まっており、委員会審議についても正確な会議録を早急に作成し、県民がホームページで閲覧できるよう改善を図る。
委員会のインターネット中継を始める。
(2)委員会傍聴者への制限について
委員会傍聴人数が事実上20人以下とされている要綱を改定し、原則として希望者全員が傍聴できるようにすること。傍聴者は、本会議同様、委員長の許可を得て録音できるようにすること。
(3)予算特別委員会と決算特別委員会について
一人会派や無所属議員が、予算特別委員会か決算特別委員会のいずれかの委員会に所属できるよう、それぞれの委員定数を増やし、審議の充実をはかる。
予算特別委員会について、部局質疑にも、知事の出席を認めること。また少数会派の発言を保障するために、総括でも部局別でも、各会派に対して最低15分の質疑時間を与えること。
(4)公聴会や参考人の活用について
委員会の審査においては、県民の要望や専門家の意見を審査に反映させるため、公聴会の開催や参考人の招致を積極的に行なう。
(5)請願審査について
市議会などに準じて、請願の審査は委員会の冒頭で行う。請願提出者の意見陳述について、提出者より希望があれば、原則意見陳述を認める。「県政にかかわるもの」という要件を除くこと。
5,議会経費の節減と透明性の確保について
(1)費用弁償の見直しについて
費用弁償については、実費とする。
(2)県政活動費の透明性の確保と適正化について
県政活動費は出納簿などをホームページ上で公開し、より県民に対して説明責任を果たせるようにする。
(3)広報紙について
議会広報紙は、各会派参加の広報編集委員会を新設し、作成する。
(4)行政視察について
行政視察は視察の目的と調査課題をより明確にし、回数を減らす。とりわけ特別委員会については、必要なときに委員の合意で視察を行うべきであり、定例的な視察は行わない。
国外の友好親善視察については、議長または副議長の代表派遣に限定し、海外行政視察は原則廃止する。
以上